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2013年9月 9日 (月)

「お見えになるのが遅すぎたようですね」~『冬のフロスト』ほか

『冬のフロスト』R・D・ウィングフィールド著/芹澤恵訳
(創元推理文庫 2013年邦訳)

寒風が肌を刺す1月、デントン署管内はさながら犯罪見本市と化していた。幼い少女が行方不明になり、売春婦が次々に殺され、ショットガン強盗にフーリガンの一団、“怪盗枕カヴァー”といった傍迷惑な輩が好き勝手に暴れる始末。われらが名物親爺フロスト警部は、とことん無能な部下に手を焼きつつ、人手不足の影響でまたも休みなしの活動を強いられる…(上巻文庫カバーより)

Winterfrost フロスト警部シリーズ第5弾。今作の文庫表紙はフロストとマレット署長ですね!
いくつもの事件が並行して起き、部署全員が不眠不休を強いられるが、そんな中でもフロストはいつもと変わらぬ調子で仲間をからかったり下品なジョークを飛ばしまくる。と、内容はいつもどおりマンネリ上等なシリーズなのだけど、今作はややメリハリに欠けるのか、だらだらと長いという印象が勝る。実際、ページ数もこれまでで一番多く、上司マレットとの対立や出来の悪い部下の失態など、繰り返しが多くて途中さすがに飽きました。
第1作を読んでから20年近くになる。その間にこっちの感性も変化したかな…。なんとなく全体のトーンもこれまでより重苦しいというかシリアスで、著者自身の心境の変化もありそうだけど。

しかし、残りわずか数十ページで、すべての事件をよく解決したものだわ。メインと思われた少女失踪事件は動機がありきたりだったのに対し、売春婦殺害の犯人は意外すぎたし、民家の庭から出てきた古い人骨のエピソードは登場キャラクターが強烈だった。著者が生前残したのはあと1作。翻訳されたら読み遂げます。

怪盗枕カヴァーって、覆面のために枕カヴァーをかぶった強盗を想像していたら違った(笑 なるほど〜。


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『極夜 カーモス』ジェイムズ・トンプソン著/高里ひろ訳
(集英社文庫 2013年邦訳)

フィンランド郊外の村の雪原に横たわる惨殺死体。被害者はソマリア移民の映画女優で、遺体には人種差別を思わせる言葉が刻まれていた。容疑者として浮上したのは、捜査の指揮をとるカリ・ヴァーラ警部から妻を奪った男。捜査に私情を挟んでいると周囲に揶揄されながらも真相を追うカリだったが、やがて第二、第三の殺人が起きてしまう…(文庫カバーより)

Snowangels 珍しいフィンランド発のノワール・ミステリー。フィンランドの冬というだけで特異な環境は予想できるが、舞台は北の果て、サンタクロースの住むラップランドだ。さらに、そんな辺鄙な設定でもソマリア難民や、ロシアや東欧からの少女売春が関係してきたり、都会から羽目を外しにくるリゾート客に対して、厳格な規律をもった新興宗教(レスタディウス派)のコミュニティがあったり、少しもセンチメンタルにさせてくれない。立て続けに起こる事件も殺伐とした印象しかない。文庫の帯にある「見知らぬ世界に連れて行かれ〜」というマイクル・コナリーの言葉そのまま、どこか別の星の話のような気分で読んだ。

著者はアメリカ出身。カバーに添えられたポートレート写真がトム・ウェイツみたいだ。
本書の中では主人公警部はフィンランド人だが、妻はアメリカ人の設定で、著者のフィンランド感を代弁させている。と勝手に思っておく(笑) とても住みたいとは思わない土地だわ〜。


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『三本の緑の小壜』D・M・ディヴァイン著/山田蘭訳
(創元推理文庫 2011年邦訳)

ある日、友人と遊びにいった少女ジャニスは帰ってこなかった――。その後、ジャニスはゴルフ場で全裸死体となって発見される。有力容疑者として町の診療所勤務の若い医師が浮上したものの、崖から転落死。犯行を苦にしての自殺と目されたが、また少女が殺されてしまう。危険を知りながら、なぜ犠牲に?…(文庫カバーより)

Threegreenbottles 1972年に書かれた英国本格ミステリー。怪しい人が何人かいて誰が犯人か最後まで分からないやつ。ディヴァイン、初めて読んだけど、知っている作家の中ではヒラリー・ウォーなんかにテイストが近いのかな?
あっさり死んでしまう少女たちを含め、登場人物のキャラクター、特に女たちの描かれ方が面白い。いちばん印象的なのは女性教師のケアリー。こういう、何がいけ好かないのかひと言では説明できない同性が登場する本はいつでもワクワクする。やはり私はイギリス作家と相性がいい。


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『悪童』カミラ・レックバリ著/富山クラーソン陽子訳
(集英社文庫 2011年邦訳)

ロブスター漁の網が子供の遺体を引き上げた。医師ニクラスの娘、7歳のサーラだった。検死の結果、肺から石鹸水が検出され、殺人事件として捜査が開始される。指揮を執るのは父親になったばかりのパトリック、生前最後にサーラと一緒にいた少女から事情をきいたものの、浮かんだ犯人像はあまりに意外で…。(文庫カバーより)

Stenhuggaren スウェーデンの小さな海辺の町フィエルバッカを舞台にした大人気ミステリー「エリカ&パトリック事件簿」シリーズ第3弾。
現代の話と1920年代の石工とその妻の話を行き来する物語で、それがどう繋がってくるのか、終盤まで分からなかった。登場人物の年齢からしてその関係が分かり始めたときには事件も急展開して、真犯人も見えてくる構成はうまかったです。この真犯人がどういう精神的な病をもっているかはうすうすと気づいていましたが、そこまで手を出すかという違和感は少しあったかな。
それにしても、エリカは子育てでノイローゼ寸前。こういうところが本のターゲットには共感を読んでるのかな。ちょっと大袈裟では?と思うくらいだけど、女性の社会的地位の高い国なので、一人子育てを押し付けられてると感じると、ストレスも余計にたまるのかもしれません。

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コメント

ひめさーん、こんばんは(◎´∀`)ノ


>『三本の緑の小壜』

これ、ぜひ読んでみたいです!

そーいや、
今日、探し物をしていたら(椅子に座って)
アマゾンからの古本が
封筒のまま出てきて。

ルース・レンデル 「わが目の悪魔」
これも、確か過去ひめさんの感想を読んで
とりあえずすぐさま頼んだ一冊です、たぶん。

なんだか
めっちゃ得した気分ヽ(´▽`)/

いつも
すてきな物語を教えてくださり
ありがとう。

わたしは、キュウエイカン(字が出ないっっ)の
「食は広州にあり」読んでました~♪
↑この本、なぜだか
今まで読みこぼしていて。。?

昔の本だから
今とは物価やなんかは違うとは思うのですが
飲食という文化
それの価値観は
今のわたしにも十分伝わる一冊でした!

明日も
病院です・・泣。
ついでに、木曜日も歯科大です・・号泣。

仕方ないですよね。。
あ、でも
主治医の病院は駅前にあって
ブックオフがすぐそばなので
売り買いする予定です( ´艸`)プププ
↑ちゃっかり者?

巻きより(はあと)

マキさん、こんばんは。
半年間騙し騙し使ってきたパソコンがついに逝ってしまい、
今日新しいパソコンが届いたばかりです。
ネットないと生きていけなくなっていることを痛感(笑

三本の緑の小壜もわが目の悪魔も、読みやすいですよ。
どっちかといったらレンデルのほうが意地悪くて好みですが。

マキさんが食べ物関係の本、かなり読んでますね。
あれだけいろいろと料理されるだけある!
中国の食、めっちゃ奥が深そうだな〜。

毎日、病院、とても痛そうだけど、
気分転換を見つけて、乗り越えてるようで良かったわ。

パソコン、最新のMacに変えたけど、
画像がめっちゃ綺麗で驚いています。

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