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2013年4月14日 (日)

「リーチャーを呼んでくれ」~『アウトロー』『スケアクロウ』ほか

2カ月ぶりの更新…。パソコン壊れてしばらく更新できなかった。言い訳だけど。メモっておきたかった記憶がすでにあやしい。


『アウトロー』リー・チャイルド著/小林宏明訳
(講談社文庫 2013年邦訳)

平和なダウンタウンで起きた、ライフル狙撃による無差別殺人。容疑者は6時間後に特定された。証拠はこれ以上ないほどに揃っており、誰もが容疑者の有罪を確信していた。だが容疑者は黙し、たった一言だけを発した――「ジャック・リーチャーを呼んでくれ」。全米ベストセラー・シリーズ、待望の最新刊…(文庫カバーより)

Oneshot_2 このシリーズ、やっぱり楽しいわ~! 主人公ジャック・リーチャーが相変わらず無敵だ。身長195センチ、体重113キロの巨体(映画では小柄なトム・クルーズが演じているが)。 喧嘩も強いけど、それ以前に頭が切れて相手の一歩先を読めるのでいつも冷静でいられる。信頼できる人間とできない人間をすぐに見極めることができ、騙されて痛い目に遭うようなこともまずない。

さらに、リーチャーはさまざまな束縛から自由だ。無職のうえに住所不定のホテル暮らし。信用できると思った人間や目に止まった女性とは、すぐに打ち解け親しくなるが、しがらみになるのを避けるため1カ所に長くとどまることはない(この小説の去り際も実にあっさりしている)。荷物も持たない。トータルで40ドルくらいのスーパーで売っている安い衣類を数日着て、汚れたら捨てて買い換える。使い捨てカミソリなどを加えても必要なものは1日当たり10ドルで賄えるとか、このあたりは妙に現実的(笑。

とまあ、現実逃避したい男性にはうってつけ、さらに女の私が読んでもおそらく遜色のない面白さ。これだけ様式の定まった無敵のヒーロー小説なのに、物語が薄っぺらいという感じがしない。万人が楽しめるエンタメ小説ですね。


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『スケアクロウ』マイクル・コナリー著/古沢嘉通訳
(講談社文庫 2013年邦訳)

人員整理のため2週間後に解雇されることになったLAタイムズの記者マカヴォイは、ロス南部の貧困地区で起こった「ストリッパートランク詰め殺人」で逮捕された少年が冤罪である可能性に気づく。スクープを予感し取材する彼を「農場(ファーム)」から監視するのは案山子(スケアクロウ)。コナリー史上もっとも不気味な殺人犯登場…(文庫カバーより)

Scarecrow_2 これも面白かった!一気読み! 上記の『アウトロー』とは違って、こっちは犯人側が神みたいな存在。データセンターに勤務しながら、インターネット網を通じて個人のパソコンや監視カメラのデータをハッキング。欲しい情報はほとんど手に入れられてしまうのだから。しかし、自らの欲望には歯止めが効かず、調子にのってボロを出してしまったわね。そうでないと困りますが。

新聞記者マカヴォイを主人公にした前作『ザ・ポエット』は読んでいないよ、すみません。でも、コナリーの小説の警官、弁護士、記者が主人公のうちでは、このマカヴォイがいちばん一般人に近いというか、共感をもって読める気がする。コナリー小説ではおなじみの女性FBI捜査官が早々に登場してマカヴォイが危機を免れるところは都合が良すぎると感じたが、犯人側に情報が筒抜けの状況では、これくらいのハンディを設けないと、バランスがとれないでしょう。

殺人を疑いをかけられた黒人少年とその家族の描写が、いかにもハードボイルド小説作家コナリーらしいと感じた。


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『宙の地図』フェリクス・J・パルマ著/宮﨑真紀訳
(ハヤカワ文庫 2012年邦訳)

1892年、地底への入口を発見すべく南極探検船がニューヨークを出港した。だが南氷洋で船は氷に閉ざされてしまう。折しも奇妙な飛行物体に乗って現われた怪物が探検隊を襲い、死闘が繰り広げられる。そして約70年後の1898年、小説『宇宙戦争』を発表して大好評を得たH・G・ウエルズのもとを、ロンドン警視庁特殊捜査部の特別捜査官クレイトンが訪れる。小説と同じ飛行物体が出現した現場に来てほしいというのだが…(文庫カバーより)

Elmapadelcielo_2 スペイン作家による、ジャンルは何になるんだろうか? 古典SF小説やSF映画へのオマージュを盛り込み、19世紀の実在の人物たちもたくさん登場するSFエンタテインメント小説かな。
『時の地図』の続編にあたり、その前作も読まずに言うのはなんだけど、長くてくどいドタバタ劇って感じで、読むのにすごく時間がかかったわりには頭を刺激される要素にも、読み終わった達成感にも乏しく、ただただ疲れた~。ま、向いていなかったということで。
最後にあの牧師が再び登場し…というオチを予測したが、それも外れた。


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この1カ月ほどは、5月に一人旅を予定しているトルコ・イスタンブール関連の本ばかりを読む。ガイド代を節約する代わりに本で予習ってところ。しかも古本がほとんど。

『コンスタンティノープルの陥落』塩野七生(新潮文庫)
この人の小説、初めて読んだ。すごいリサーチ力と知識だ。
『黄金のビザンティン帝国 文明の十字路の1100年』ミシェル・カプラン(創元社)
図柄が豊富。内容は頭に入ってこず…。
『オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」』鈴木董(講談社現代新書)
ビザンティン帝国とオスマン帝国は共通点が多い。
『イスタンブル歴史散歩』鈴木董(河出書房新社)
少し古いけど、観光の予習にはぴったり。
『イスタンブル歴史散歩』澁澤幸子(新潮社)
歴史を重視しているので、通常の旅行ガイドブックでは触れられていない名所がちゃんと紹介されていて良かった!
『すぐわかるイスラームの美術』桝屋友子(東京美術)
建築の構造や装飾にも多くのページが割かれ、わかりやすく楽しい。すぐれもの!
『トルコのもう一つの顔』小島剛一(中公新書)
1970~80年代のトルコ政策の暗部を暴く。旅行記にもなっている。
『イスラムの怒り』内藤正典(集英社新書)
日本で垂れ流される欧米発のイスラムに関するニュースに接する前に、これくらいは知っておけ的な内容。
『愛の旅人 詩人ルーミーに魅せられて』ロジャー・フーズデン(地湧社)
小説。スピリチュアルすぎてよくわからない。

時間があったらジェイソン・グッドウィンのミステリ小説『イスタンブールの群狼』『イスタンブールの毒蛇』も再読しよう。

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コメント

ひめさーん(◎´∀`)ノ

>「スケアクロウ」
わたし、映画しか知らん。。

↑ひめさんの記事読んだら
読みたくなってきた~(≧m≦)

あ、「郊外少年マリク」
わたしには、おもしろく切なく
とても良かったです♪

ひめさんは
ジャイロ・キャロル・オーツ
「とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢」
読みましたか?

わたしの場合、2600円という現実的な問題で
購入迷っています。。
↑って、いずれ買っちゃうんだろうけれど。。( ̄◆ ̄;)


ミネット・ウォルターズの「遮断地区」
読みました?

英国ミステリだし、こっちを先に買っちゃうかも。。?

あ、先週
「魔女と呼ばれた少女」観てきました。

今のわたしには
かなり苦しい作品で。。

・・と
相変わらず
半分以上、記事と関係ない話で
申し訳ないっすっっ( ̄Д ̄;;

すっかり
温かくなりましたね。

マキより(はあと)

マキさん、こんばんは!
書き込みありがとう!またまたすぐに気づかずにごめんなさい〜。
最近調子は良さそうかな?


「郊外少年マリク」は、カートに入れっぱなしだったよ(・_・;)
安い中古が出てこないかな〜と思ってそのままだった。
文庫以外はなかなか思い切って買えなくて。
といっても文庫の上下は普通に買うくせに矛盾しているわたし笑

ジョイス・キャロル・オーツは読んだことないの。
名前だけは聞くけど。マキさんのお気に入りの作家かな?
これも、中古であるのから1冊呼んでみようかな。

「遮断地区」はもちろん読みました!
面白かったよ。辛辣で残忍なところがあるけど、読後感は良いです。

マキさんの見た映画、さっきマキさんのブログで読んで、
あーとても見れないと。ヘビーですな〜。

私は最近は「シュガーマン 奇跡に愛された男」を見ました。
ロドリゲスというまったく売れなかったミュージシャンの
ドキュメンタリーですけど、彼の身の上に起きた奇跡ではなく、
もっと言えば彼の音楽や歌声でもなく
彼のにじみ出る人間性にずきゅんとやられました。
最初は退屈気味ですが、見終わったら静かに興奮しました。

あ、「愛、アムール」も見た。これはきつかった…。
でも映画!って感じでしたよ。出演者の演技が圧倒的だった。

ひめさーん(◎´∀`)ノ

体調。。
今も微熱ありでして。。
おまけに、肋骨やっちゃって
はっきりいって、いまひとつですが
明日は魔の眼科なんですよ~泣。
↑なんせ三時間待ち。。
虚無ですな、虚無┐(´-`)┌


>ジョイス・キャロル・オーツは読んだことないの。
名前だけは聞くけど。マキさんのお気に入りの作家かな?

いや、わたしも読んだことなくて。
かなり意地悪な作品みたいですが。。
古本で安くなったら買おうかな?

「遮断地区」
さっそくアマゾンしてきました♪
届くの楽しみですヽ(´▽`)/

マリクは
わたしも1200円で購入♪
↑ちなみにソフトカバーで軽いし、文体も読みやすく
(自分語りなので)サクサクでっす( ̄▽ ̄)

>私は最近は「シュガーマン 奇跡に愛された男」を見ました。

まったく知らなかったんですが
これ観たいっ!
映画館行けるか判らないから
DVDになったら、妹に借りてきてもらお♪

ひめさんの感想は
わたしにフィットするからなあヽ(´▽`)/

マキより(はあと)

マキさん、( ノ゚Д゚)おはよう。

肋骨ですか…、寝るときに特に痛みそう。
眼科、3時間待ちって!予約してんのに?と思います。
名医なんかもしれないけど、なんとかならないのかしら。
(ありきたりなことしか言えずにすまぬ)


>かなり意地悪な作品みたいですが。。

あ、そういうの視点はいいですね!
調べたらたくさん読める本があるわけではないみたいで、2冊ほどカートに突っ込んでおきました(中古待ち)。

作家や小説については、
マキさんのほうがはるかにアンテナを張っていて詳しいですよ。
またおすすめや気になるものがあったら教えてください〜。
マリクはもう少し見張ります笑

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