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2011年12月 8日 (木)

デンマークの警察小説シリーズ2作目 〜『特捜部Q ーキジ殺しー』

『特捜部Q ーキジ殺しー』ユッシ・エーズラ・オールスン著/吉田薫・福原美穂子訳
(ハヤカワ・ミステリ 2011年邦訳)


「特捜部Q」――未解決の重大事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。見事に初の事件を解決したカール・マーク警部補と奇人アサドの珍コンビ。2人が次に挑むのは、20年前に無残に殺害された10代の兄妹の事件だ。犯人はすでに収監されているが、彼一人の犯行のはずがない。事件の背後には政治経済を牛耳るあるエリートたちの影がちらつく。警察上層部や官僚の圧力にさらされながらも、カールは捜査の手を休めない…(裏表紙より)

Fasandraeberne 今作も安定してるわ〜。まず導入部分の気の引き方(つかみ)が上手い。扱われている事件は陰惨だし狂ってもいるが、ユーモアがあるから重くならない。ひとくせあるが優秀な部下が、次々と捜査のお膳立てをしてくれるので、話がずんずん進む。これだけのページ数があるのに「ここは退屈だけど我慢して読み進めよう」と感じるページがない。さらに、サイドストーリーとなる主人公の周りの動向が気になって次も読まざるを得ない仕掛けがある。
エンタメ小説として、個人的には文句なしです。欧州でベストセラーって分かる!
強いて弱点を挙げれば、情緒とか趣みたいなものがとてもあっさりしていることかな。しかし、それも楽しい小説を届けようとする著者の潔さかもしれない。軽そうで、軽いとは言い切れない緻密さがあるんだよね。

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