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2011年1月16日 (日)

ハッカーは何を夢見る? 〜「ソーシャル・ネットワーク」〜

昨年の映画賞の本命とされる映画。うん、よく出来ていてとても面白かった。

「ソーシャル・ネットワーク」(2010年 アメリカ)

ベン・メズリックのベストセラー・ノンフィクションを基に、誕生からわずか数年で世界最大のSNSへと急成長したfacebookをめぐる創業秘話を、鬼才デヴィッド・フィンチャー監督が映画化した青春群像ドラマ。(allcinemaより)

Socialnetwork オープニングで、facebookの創始者マーク・ザッカーバーグが女性に振られてしまうことになる会話のシーンと、学生寮まで走って帰るシーンだけで、彼の頭の回転の速さや、オタク的なものの考え方、人づきあいの不器用さなど、どんな人物かを伝えきってしまう濃縮度に圧倒された。演じるジェシー・アイゼンバーグの上手さもあるのだろう。

facebookのアイデアを盗んだとマークを訴えることになる上級学生のウィンクルボス兄弟が、例えが古めだけど、まるで「スターシップ・トゥルーパーズ」に出てきそうな白人エリートで、生まれながらの選ばれし人間を自負してそうな容姿に目が釘付け笑(双子である兄弟があまりに似ていたせいもあるが、実は一人の俳優が二役を演じてたんだね。まったく気づかなかったので後で驚いた。)
実在の人物を扱うために映画はできるだけ平等な視線で作られているらしいが、現実は別として、こんなコンプレックス皆無に見える双子が相手なら、大抵の人はマークのほうに肩入れしてしまうだろうと思うんです。マークは、このエリート兄弟や、華やかに遊びまくるショーン・パーカー(Napsterの創設者の一人)、お金の匂いに引かれて寄ってくるアジア系の女たちに比べたら、人間的にはまったく無害、かわいらしく思えてしまう。

ショーンを演じているのがジャスティン・ティンバーレイクで、登場した場面では、もしかして本人役でゲスト出演?と勘違いしそうになった。現代のエンタメ界のスーパースターと、IT業界の寵児となった人物の、社会的ステータスや若くして大金持ちになることの危うさなど共通する部分を暗に表現しているように思えた。

人間関係のために労力を費やすなんてばからしいという姿勢を貫き通すマークの生き方は、私には一種のカタルシスをもたらした。自分も社交的なことが苦手なもので。しかし映画のなかで唯一、facebookを一緒に立ち上げた友人エドゥアルドとついに決裂した直後にマークのもとに届けられた2つの箱・・・あの中身は謎のまま終わったが、私なりに想像して、本当にこいつは不器用なやつと、切ない気持ちになった。


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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

何たって製作総指揮が、我らがケヴィン・スペイシー(トリガーストリート)プロデューサですから~♪
東京映画祭で観て、去年見た中ではダントツの映画でした。
面白かった!!!

アンドリュー・ガーフィールド好きな私としては、どうしてもエドゥアルド目線で観てしまって(笑)サッカーバーグのやり方には共感出来ないんですけどー(^_^.)
て言うか、皆さんハーバードの学生で?若くて、頭良くて、コンピュータのことは朝飯前で。
パソコンも何もちんぷんかんぷんな私は、あーーただひたすらコンプレックス感じるー(-_-;遠い目ー。

あ、、、関係ないけど、ミスター小林ことピート・ポスルスウェイト氏が亡くなられましたね。
まだまだ活躍して欲しかったです。。。。
ご冥福をお祈りいたします。

>えむさん
えむさんの感想がずいぶん前に上がっていたから、とっくに公開されてしまったものと思ってたんですよ。本格公開はまだだったんですね。
さすがフィンチャー監督なので、ケヴィン臭を感じなかったところはよかったです笑

>アンドリュー・ガーフィールド好きな私としては、
>どうしてもエドゥアルド目線で観てしまって(笑)
>サッカーバーグのやり方には共感出来ないんですけどー(^_^.)

そんなものでしょうね。私は、エドゥアルドだけは普通の人のように描かれ、逆によく分からない人に見えてしまいました。

ピート・ポスルスウェイト・・・イギリスのほのぼのコメディにも欠かせない人でしたよね。まだそれほどの年齢ではないと見受けましたが、残念です。

元気ですか?今年、みんなで会って、ツボの映画みたいね。

先ほど、観てきました。GG賞の影響か?新宿ピカデリーは超満員でしタ。
バカを露呈する質問をしてイイ?SNSって、会員になってアクセスするだけでどうして、儲けられるの?そりゃ、アド・バナーがついているモノに関しては、理解できるんだけれどね。私は、twitterもfacebook、日本製・mixyにも登録しているケド、メンドーで自発的に書き込むコトは、あまりやっていないね。ただ、みんなの情報や思いを知って、とても刺激を受けていますけどね。

映画に関しては、ジャスティン・ティンバーレイクの、鋭いのか、軽いのか、パラノイアなのか?よく判らないショーン・パーカーが妙に気がかりでたまならかったナ。ジェシー・アイゼンバーグは、その名前のとうり、ユダヤ系でしょうから、その計算高さと、現実主義的な面持ちがリアルに伝わってきたデス。しかし、どうアイデアを盗んだだの、出資しただのって文句つけたって、プログラマー、クリエイターがいなきゃ、儲けらんないでしょうよ?っていう単純な感想です。

>アモさん
こんばんは。
フィンチャーとはいえ、かなりの公開館数で、それでも満席なんですね。
観る前にフェイスブックとは何かを勉強していく人もいるらしいです。
それはちょっと違うんじゃない?と思うけど。まじめな人もいるもんだ。

私も素人なので、儲けはバナーくらいしか分からなーい。あれはたぶん表示回数で広告料金が決まると思うので、5〜6億人の会員がいたら(しかも人によっては1日何10回とアクセスするので)、かなり強気の広告料金が設定できるんでしょうかね。膨大な個人情報が集まっているのも潜在的な価値を高めてるのかなとか、そんな程度の想像です。

ティンバーレイクははまってましたわー。落とし穴を象徴するような怖い人物と思いました。アイデア盗まれたと訴訟を起こすのはいかにもアメリカですよね。

ひめさーん、こんばんはヽ(´▽`)/

(最近心身ともに良くなくて(;д;)ブログからは離れています・・)
↑あ、でも
新しいひざの注射、まだ半信半疑なのですが
効いてくれたみたいで♪
すっごくうれしい~♪
なので、さっそく明日は美容院とできたら、今年初となる映画館に行けたらな~・・と思っています。

この作品、昨年映画館の前宣伝で観て
すっごく気になっていました。
フィンチャーだし、音楽?あれが耳から離れなくて。。
&ケヴィンがプロデューサーなんてっっっ!(・oノ)ノ
(余計に観たい~♪)
でも、この作品家族の都合で、来月になりそうなんですよね・・(終わっちまいませんように・・祈)

だから明日は、オゾンの「しあわせの雨傘」の予定なんです。
(母と二人で観賞するには良い作品かな?と思って)

あーー
美容院も映画館も無事に行けますように~

・・☆
「ラストチャイルド」と「ブラックランズ」なんだか似ている感じなんですけど
わたしはラストチャイルドのほうが好みだったかな?

あ、やっと妹から「犬の力」戻ってきました┐(´д`)┌ヤレヤレ
と、いうことで
さっき読み始めたところです~♪
(楽しみ♪)
(と、関係ない話題まですいませんです。。)

マキより(はあと)

SNSを立ち上げるような人物は、コミュニケーションが下手なのかも知れないですね。参加する側も、プログもそうかも知れませんが、SNSで長続きするコツはあまり社交的でない事かも。お喋りで相手の気持ちを測るより、文章で測る方が私も好きですし、深いコミュニケーションに繋がる感じがするのです。

「時代の寵児」の話かなと思ってましたら、予想外に深いみたいですね。ヒメヒカゲさんの「コミュニケーション」のおかげで認識改まりました。

>マキさん
こんばんは〜。
しばらく更新がないようなので、体調大丈夫かなと心配していました。
しあわせの雨傘はシェルブールの雨傘と何か関係があるのかな。
オゾン監督、独特の雰囲気がありますよね。
予定通り、美容院と映画館、行けたかな。

SNの耳について離れない曲は、女性コーラスのやつですよね?
誰かのカバーのようですが、ゾディアックもそうだけど、
フィンチャー作品は音楽の使い方が好きです。
こっちの映画も、お母様と行っても面白いと思います。

>「ラストチャイルド」と「ブラックランズ」なんだか似ている感じなんですけど
>わたしはラストチャイルドのほうが好みだったかな?

おっと、両方もう読んだのですか。ね、ね、設定がすごくよく似てるよね。
でも、持ち味は違って、ラスト〜のほうがひりひりしてる感じ?
私はどっちも好きなのですが。

>k.m.joeさん
コミュニケーションの質を、お喋りか文章かで分けるのは面白い視点ですね。
SNSは私自身はあまり性が合わなくて止めてしまったものもあるのですが、なぜかと考えると、あれは営業や、情報集めなど、目的がちゃんとある人にとっては便利でも、そうでない人間にとっては虚しい気がするせいかもしれません。ブログのほうがリアルなお喋りでは言えないことが言えて、満足度が高く感じてます。
「ソーシャル・ネットワーク」では、フェイスブックも、本質は恋人との出会いの場なのだというのをずばり描いていて、面白かったです。そういう目的のある人だけが、本当に使いこなせるという。

ひめさーん、こんばんは(◎´∀`)ノ

>しばらく更新がないようなので、体調大丈夫かなと心配していました。

やー、食道とひざの具合が悪くて・・泣。
(すぐ戻しちゃうし、また水たまっちゃうしで・・。゜゜(´□`。)°゜。)

でも、ひめさんにコメント書いたら
ブログも書けそう!とか思って、今アップしたんですが
予想外に暗くなってしまった。。

映画「しあわせの雨傘」観られましたよ~♪
(美容院も♪)

オゾンって、わたしは「8人の女たち」しか観たことないのですが
まあ、バカバカしいんだけど、幸せな気分になるような・・
そんな作品でした♪
(わたしにとっては)
あと、オゾンの色のセンスとか衣装とかも
わりに好みなんす。

>私はどっちも好きなのですが。

わー、なんかうれしい~ヽ(´▽`)/

思わずジョン・ハートの
「川は静かに流れ」も頼んじゃった♪
&今年芥川賞をとった西村 賢太も気になって。
さっそくアマゾンでたのむべ♪
と思ったら欲しい本二冊とも在庫切れで(泣)
今、待ち中っす。

(また記事とは関係ない話ですいません)

マキより(はあと)

マキさん、こんばんは。
同じ症状が続いてますね。食道だけでもなんとかならないかしら。
吐くのは相当にストレス溜まってきますね・・・想像にすぎないですが。

オゾンは私も2作品しか見たことないですけど、
ゲイの監督はなぜ色や衣装のセンスが独特なのでしょうか。
色で何かをアピールしているのかな。

西村賢太の私小説は強烈そうですよねぇ。
書くテーマのある作家さんは強い!私も興味あります。

ひめさーん、こんばんはヽ(´▽`)/

昨日、なんとかギリギリ幕張で観て来ました~♪

うん、よかった!
(実は、フィンチャー作品
前々回ゾディアック前回ベンジャミンバトン
わたしはあまり・・だったので、不安もあったんですけど・・)

役者もそれぞれピッタリで
とてもおもしろく観ることができました(o^-^o

主人公の天才ゆえの変人ぶりというか
人との付き合いのできなさ加減
わたしは、切なくなりました。

なんつーか、これはわたしの(本当にあくまで)個人的な考えなんですけど
天才は、もう許されていい
というか、だってずっと孤独だったんだと思うんですよ
人より次元が違うわけでしょ、頭の中が。
そりゃ、しゃーないんじゃないの? 的な。

もう、天才ゆえの宿命を背負っているわけで
だから、人間関係というとても大切なことが、すっ飛ばされてしまっていても、許す・・みたいな。

まあ、わたしみたいなバカには
わからない世界でしょうけど。。

でも、バカが観ても切ないな~と思える
作品だと思いました。

マキより(はあと)

マキさん、こんばんは〜。
映画館、なんとか行けて良かったです。
私も天才はあれでいいと思いますよ!
周りもそれを分かっていて容認できるという点ではアメリカのほうが日本よりずっと上ではないかと。
日本だと学生までは許されても、社会に出ると(特に会社に入ると)、常識というものを持たない人間は絶対許さない風潮があって、長所を伸ばすより、まずは欠点をなくせという圧力がかかると思うんですよ。
どんな天才であっても。むしろそのことが切ないです。

主人公は嫌なやつというより、私なんかは面白いと思いましたけど、
人によっては見方が違うようで、
マキさんに倣えば、バカ(もちろん私も)のほうが主人公を見守ってあげたい心境になる映画かもしれませんね。なんつて(゚▽゚*)

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