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2010年6月20日 (日)

ビートの帰還 〜ソウル・パワー〜

存在だけは以前から知っていたアフリカでの音楽祭の映像が、今になって日の目を見て、日本の映画館で観られる(それも全国公開)というのは、ちょっとした驚きだよ。これもサッカーW杯開催でアフリカが注目されたおかげかしら?


「ソウル・パワー」(2008年 アメリカ)

1974年10月、アフリカのザイール(現・コンゴ民主共和国)で、後に“キンシャサの奇跡”と呼ばれる世紀の一戦、王者ジョージ・フォアマン対挑戦者モハメド・アリの世界ヘビー級タイトルマッチが行われた。そして、この一大イベントに合わせて、アメリカの黒人ミュージシャンがルーツへの回帰をテーマに総出演した音楽祭が同地で開催された。本作は、アリのドキュメンタリー映画「モハメド・アリ かけがえのない日々」のために撮影された125時間ものフィルムを基に、この歴史的音楽イベントの知られざる舞台裏と熱狂のコンサートシーンを1本の映画にまとめた音楽ドキュメンタリー。(allcinemaより)


Soulpower 黒人版ウッドストックというと、これまではドキュメンタリー映画「ワッツタックス」を残した1972年のスタックス・コンサートという認識だったが、3日間にわたるこの音楽祭「ザイール'74」のほうが、規模でも出演者の豪華さでも、ウッドストックと比較するのにふさわしいというのがよく分かった。
アメリカからは、ジュームス“GFOS”ブラウン、B.B.キング、ザ・スピナーズ、ビル・ウィザース、セリア・クルース&ファニア・オールスターズ、ザ・クルセイダーズ、ダニー“ビッグ・ブラック”レイなど、アフリカからはミリアム・マケバ、タブー・レイ・ロシェローらの、当時のステージの様子が見られるだけで貴重!
そして、40年近くを経た今だからなお一層、生々しさやパワフルさが際立って感じられる演奏に歌! 自分たちのルーツであるアフリカに帰っての特別のライブだからってのもあるだろうが、この頃の黒人音楽のかっこよさや芳醇さは、今の若者だって格別だと思うのではないか。

別の映画のために撮影したフィルムからの流用だから仕方ない部分はあるんだろうが、3時間くらいの長さがあってもよかった。90分しかないのに、むりやり編集した感ありありの舞台裏の映像が続いてじりじり(分かる人が見ればいろいろと面白そうだけど)。ようやくコンサート本番が始まったと思ったら、1グループ1曲きりでカットされてあっさりと進んでいくので、とてももったいないと思った。
マヌ・ディバンゴやヒュー・マセケラ、シスター・スレッジのステージでの演奏も見たかったよ。あと、JBの自伝ではポインター・シスターズも同行したことになっているんだけど…。実はシスター・スレッジだったのを、JBが記憶違いしたというのはあり得そうだ。(追記:調べたら、やはりポインター・シスターズも出演したらしい。)

「ワッツタックス」でのリチャード・プライヤーの役回りを、このドキュメンタリーではモハメド・アリが担当していて、そこは明らかに「ワッツタックス」を意識した編集なんだろうと思うが、アリはしゃべってもカリスマというのがよく分かる。とても即興でしゃべってるとは思えない。オリジナルのアリのドキュメンタリー映画も観なきゃ。

上の写真は、おそらく宿泊ホテルでの場面。アリがいて、カメラが回っていて、ギャラリーもたくさんいるのに、皿もって上半身裸で割り込んできて、黙々と朝食食べるビル・ウィザース。


おまけで。今同じような音楽祭をやったらこんな面子になるのでしょうか。
2010 FIFA World Cup™ Kick-off Concert
http://www.youtube.com/2010FIFAWorldCupVEVO


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コメント

さっそくお邪魔します。私も今日観てきたよ!
ほんとにライブ部分は短く感じたね。
アップ多用のカメラワークがかっこよかった。
やっぱJBは神だわ。。。最後泣いてしまった。

>YamaYamaCさん
爆音ですか?
私はJBはライブ音源で接していたから想定内で、
むしろB.B.キングに圧倒されましたよ。
クルセイダーズも予想以上に熱かった。
あと、アクのつよい女性陣…。
アフリカファンクバンドも面白かった、もっと見たかったですね。

@バウス爆音は初日だけで満員だったそうです。
ところでリーラ・ジェイムスって知ってる?
ビルボードでやるらしいけど、youtubeだけじゃ行くかどうか決め手にならなくて。

>YamaYamaCさん
リーラ・ジェイムスは、前にリンク張ってるブロガーさんに教えてもらって、ちらちら視聴したことあります(ジャネットジャクソンみたいな顔のジャケ)。
「ゲットー」という曲が気に入ってましたが、なぜ買わなかったんだろう、忘れてしまったかな。
確かに女アンソニーですね。
土曜日に血迷って私にしては高い買い物をしてしまったので、ビルボードはパスしますけど、ライブ、当たりかもしれないよ!

高い買い物?いよいよスーツケースかな?

8月にSOLOというラファエル&プリンス絡みのグループも来るから悩み中。またビルボード…。
まーヒメさんはWC期間中はライブはパスだよね。
試合がオフの金曜夜オルセー(8時までやってる)でも行きませんか?そのうちメールします。

>YamaYamaCさん
SOLOも好きだったんですけどね、再結成ってどうなんでしょうね…。
そうそうビルボードは音も消極的になる要因。いいときはいいみたいだけど。

高い買い物は洋服です。まあ私の場合はほとんどが。
オルセー、すいているなら平日でもいいですよ。お互いスケジュールが合えば。

90分は短いですね。

それにしても出演者の「範囲」が広くて、通して聴いたら黒人音楽の歴史を感じられるかも知れないですね。フェラ・クティが出てたかと思ってましたが居なかったですかね・・・。

因みにリーラ・ジェイムスは素晴らしいですよ。ベースにブルースがあるので私としてはとても聴きやすいです。しかし、ただのブルース歌いではないです。2作目はカバー集で、これは少し物足りないので、ぜひ一作目か最新作をどうぞ・・・。

>k.m.joeさん
フィルム自体はあるらしいんです。十分に演奏場面をとりいれられなかったのは権利の問題でもあるんでしょうかね。
そうそうザイールというと、まずはフェラ・クティなんですが、この頃は政府と対立していて、名前が挙がったとしても出られなかったかもしれません。
その代わり、タブー・レイ・ロシェローのバンドが、同じ系統の演奏をやっており、見ても楽しいですよ!

リーラ・ジェイムス、では最新作からちゃんと聴いてみようと思います。

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