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2009年12月14日 (月)

誰かが大金持ちになれば誰かが貧乏になる、当然のこと。

日比谷で観ましたマイケル・ムーア監督の最新ドキュメンタリー。本格公開は来年1月からのようです。

「キャピタリズム 〜マネーは踊る〜」(2009年 米)
★★★★


Capitalism 今日のアメリカの資本主義は民主主義から大きく乖離しているというのを、さまざまな映像をつないで見せていく今作。いつもながら皮肉な笑いに満ちているけれど、切り口の新しさや鋭さはあまり感じられなかった。扱ったテーマが大きすぎたのだろうか。

映画の核となるのは、サブプライムローン崩壊から金融機関救済のための7000億ドル公的資金注入まで。この件については、NHKスペシャルやニュースなどで見ておおよそは知っている内容。NHKスペシャルの特集を見たときは、次々と登場するウォール街の大物たちの顔つきが、みな悪魔か死に神のように見えたものだ。マイケル・ムーア監督としても、行きすぎた資本主義を煽った張本人たちを映画の中に引きずり出し、カメラの前で質問をぶつけたかったに違いないと思うのだが、さすがに相手のガードが堅すぎて、突っ込んでいけないもどかしさが伝わってきた。


しかし、知らなくて驚いたことはいくつかあった。アメリカの民間旅客機のパイロットの年収がわずか1万5000ドル〜2万ドルであることや、民営化された少年更生施設でのとんでもない不正など。なかでも、シティバンクが投資家に宛てた文書にあった、プルトノミーこそが輝く未来を導くかのような表現には唖然とすると同時に、やっぱりなという思いも。
プルトノミーとは「1%の最富裕層が底辺の95%より多い富を所有し、独占的に利益を得る社会」のこと。要するに、1人の農場経営者が95人の奴隷を抱えている社会のほうが国の経済は安定するということを、平然と言い放っているのと大差はない。アメリカ南部の奴隷制度が形を変えて、知らない間に復活していたというのがつまり、映画の中でマイケル・ムーアが言うところの「金融クーデター」なのではないかと思った。

最後のほうで「労働者よ、騙されっぱなしになるな」というメッセージが込められていたのは良かったです。

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コメント

ひめさーんはろー(◎´∀`)ノ

わっ
ムーアの新作・・・
気になるっっっ

↑とはいえ、前作のシッコもまだ観てなくて・・・。
(映画館では観損ねちゃって)

そっか
まあ・・むむ的な感じなんすね!?

↑でも観ちゃうんだろうな~

今なら日比谷で上映しているんですか?

マキより
ひめさんへ(はあと)

>マキさん
こんばんは!
私も上で「いつもながら」なんて書てるけどシッコまだ見てないです。
大嘘つきですまん笑

むむ的でもないですよ。ムーア監督の目的は、
真面目に働きつつましく暮らしているアメリカ人を励まし、
泣き寝入りする一方ではいかんと啓発することにあると考えると、
良く出来た映画だと思います。
日本人も知っておくべきことがいっぱいありました。

今は関東では日比谷だけですね。
どうして先行公開なんてやっているのかなあ。
映画館が開いてなかったとか?
1月からはマキさんの近所でも見られそうですよwink

私は、いつの頃からか、、、
アホでマヌケな・・・本を読んでからかな?
マイケル・ムーアがあんまり好きじゃないと感じたんだよねー。
アメリカ人がアメリカ批判。究極の自虐ネタだ(^^;
って、そんな単純なものでも無いんでしょうけど。

映画、面白かったんですねっ!

「お金持ちの人たちには、俺たちみたいな貧乏人が必要なんだよな」by銭ゲバ

>えむさん
ムーアの本、読んだのですか? 訳がひどいらしいですが、
自分の主張が強すぎて、確かに嫌いな人も多そうです。

でもこの映画を見ると、ムーアというだけで取材拒否されたり、
そのことで限界を感じたせいか、パワーもかげり気味で、
ちょっと気の毒に思った。
今回のテーマは自虐とは違いますよ。日本も相当に騙されたわけで…。
こういうドキュメンタリーがメジャー公開されるアメリカより、
日本のほうがやばいという気もします。

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