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2009年11月29日 (日)

名物は山火事

2009年のMWA賞最優秀ペーパーバック賞受賞作。

『チャイナ・レイク』メグ・ガーディナー著/山西美都紀訳
(ハヤカワ文庫 2009年)

親友の母の葬儀に狂信者集団〈レムナント〉のデモ隊が押しかけてきたのが最初だった。弁護士にしてSF作家のエヴァンは彼らと対決する。だが敵の本当の狙いはエヴァンの六歳の甥ルークだった。兄ブライアンの離婚した妻が〈レムナント〉に入信していたのだ。執拗な嫌がらせ、ルークに対する誘拐の試み。その背後には、陰謀が…。(文庫裏表紙より)


Chinalake カリフォルニア州のサンタバーバラと、アメリカ海軍基地の町チャイナレイクを舞台とするサスペンス。のんびりしたイギリス・ミステリを読んだ直後だったので、読み始めは作風の違いに頭がくらくらした。まずは、感情がそのまま言動に表れる登場人物たち。なぜにそんなに頭に血がのぼりやすく、よく考えもせずに危険な行動に出ちゃうわけ〜? しかし、そんなところに躓いていたら、この手のエンタメ小説は楽しめないのだ。

もうひとつは、軍人一家に生まれ育ったヒロインとその兄が、終末論を唱えるカルト教団につけ狙われるという、いかにもアメリカらしい題材。このカルト教団というのが、ほんの少人数の集まりなのだが、頭悪そうで短絡的なところがかえって現実味を感じさせて怖い。戦闘機パイロットの兄の気質や過去、軍の兵器横流しなども、さりげなく不気味。

しかし、面白かったのかどうかよく分からない。カルト教団がはちゃめちゃなのか、小説が大味なのか、頭の中で混乱中…。

大味というのはちょっと違うか? いろいろな要素が出てくるのに、掘り下げられないまま。推理小説だと読者を混乱させるために囮要素を入れたりするが、この場合は書き進めながらストーリーを作ったために、ちゃんと生かされないままの設定がやたら多くなってしまったと邪推させる。

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