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2009年9月21日 (月)

やつが手を下したに決まっている

1965年に出版されたスウェーデンの著名な警察小説マルティン・ベック シリーズ第1作。

『ロゼアンナ』マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー著/高見浩訳
(角川文庫 1975年邦訳)


Photo_2 運河の浚渫作業中、泥土と一緒に若い女性の一糸まとわぬ死体が上がった。「死因は絞殺。陰湿な性的暴行と関係あり。内出血甚だし。」マルティン・ベックは地元警察の警部アールベリとともに粘り強い捜査を続けるが、3カ月が過ぎた頃、アメリカの刑事からの電報で、ようやく被害者の身元が判明する。そして間もなく、ロゼアンナという名前のアメリカ人女性は一人でヨーロッパを旅行中で、運河を通る遊覧船に乗っていたことが分かり…。


犯人の手がかりのないままじりじりと時間だけが過ぎていき、生前の被害者はどんな娘だったのかという妄想だけがどんどん膨らみ、捜査が空振りに終わるたびに憔悴し、それでも諦めずにわずかな手がかりを追い求めるマルティン・ベックやアールベリ、コルベリ警部らの執念で読ませます。


一方で、こういう本当に仕事熱心な刑事たちが、冤罪を生んでしまう可能性もふと思った。犯人逮捕への執念が強くなりすぎて、間違った方向へ行ってしまうこともあるのではなかろうかと。
本作は冤罪こそ生まなかったものの、犯人逮捕になんとも後味の悪いおまけが付いてしまい、ちょいと鬱になりました。

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