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2009年9月23日 (水)

映画メモ

7月〜9月にレンタルで観た映画。


「マスター・アンド・コマンダー」(2003年 アメリカ)
★★★★☆
ピーター・ウィアー監督。パトリック・オブライアンの世界的ベストセラー海洋冒険小説の映画化。1805年、名艦長ジャック・オーブリー(ラッセル・クロウ)が指揮する英国海軍のフリゲート艦サプライズ号は、南米沖で仏ナポレオン軍の私掠船の太平洋進出を阻止せよとの命を受ける…。広大な洋上を舞台としたアドベンチャー映画なんて久々。で、大満足! 軍艦の乗員構成は当時の英国社会の縮図になっていて、貴族の子弟はこういうふうに教育を受けていたのだなと興味深かった。天候に大きな影響を受ける船の中では、ろくに教育を受けていない身分の低い者の間で迷信が蔓延するとか、「尊敬なくして艦の規律はない」という艦長の言葉には説得力があった。艦長の親友でもある医師(ポール・ベタニー)が、ダーウィンを若干モデルにしているところも面白かった。映画館で観ておくべきだった〜。


「バンク・ジョブ」(2008年 イギリス)
★★★★
ロジャー・ドナルドソン監督。1971年にロンドンで起きた大規模な貸金庫強奪事件を映画化。盗んだのは現金や貴金属だけでなく、英国全土を揺るがすスキャンダルの種も含まれていた…。フィクションよりもよく出来ていると思わせるクライム・サスペンス映画だった。でも、クライム・サスペンスは小説で読むほうが個人的には好きだ。これを観たのが2カ月以上前で、その後テレビで同じジェイソン・ステイサム主演の「トランスポーター」2作品を観てしまったので、内容が頭の中でごっちゃになっている。


「マルタのやさしい刺繍」(2006年 スイス)
★★★★
スイスの保守的な田舎町。夫に先立たれて生きる気力を失っていた80歳のマルタは、若かりし頃の夢であったランジェリーショップをオープンさせようとするが、周囲から破廉恥と非難され…。出だしの場面展開で騙されそうになり、つかみはバッチリ。細部や終盤はちょっと甘いが、おばあちゃんたちがそれぞれの特技を身につけ、商売を軌道に乗せていく展開にわくわくさせられる。つつましやかながら柔軟な心をもつマルタ役のおばあちゃん女優がいい。母も自宅で洋裁の仕事をやっていたので、姿が被る。


「少女の髪どめ」(2001年 イラン)
★★★★
マジッド・マジディ監督・脚本・製作。テヘランの建設現場で働く青年(松山ケンイチ)が、アフガン難民の少女(薬師丸ひろ子…昔の)に無償の愛を捧げる…。後半はもう冷や冷やして見てらんない。ちょっと反発して、自分の中に潜むエゴを正当化したくなる要素もあるが、ヒューマニズム的な愛ではなくて、恋情を扱っているので素直に良い映画と思えた。心情を言葉ではなく、動きや風景だけで表現していく映像が魅力的。女性が髪を見せるのを禁止されている国というのを最低限理解していないと、青年が突然恋に落ちる理由が分かりづらいかもしれない。


「トウキョウソナタ」(2008年 日本/オランダ/香港)
★★★★
黒沢清監督。父はリストラにあったことを家族に隠し、長男は突然アメリカ軍に入隊、次男は親に内緒でピアノ教室に通い、母はバラバラな家族に対し虚無感を募らせていく…。デフォルメされていてありえない場面の連続なんだけれど、見入ってしまう。ショッピングモールの清掃員たちが、ロッカールームも与えられず店内の脇のほうで黙々と着替える場面に苦笑い。現実にそんなことはないのかもしれないが、人間がこういうふうに扱われていることに差はないと感じる。父親役の香川照之が走りながらゴミに何度も躓く場面がくどい。あと、泥棒役の役所広司に違和感。この人だけコメディの質が違うので映画の雰囲気を壊していると思った。


「ツォツィ」(2005年 南アフリカ/イギリス)
★★★☆
南アフリカのスラム街に生きる冷血非道の若者が、車と一緒に赤ん坊を盗んでしまったことから人間的感情を取り戻す…。切ねえー。主演の若者役の人の表情の変化がうまい。ラストは確かに少し物足りなかったが、かといってDVDにおまけで収められている2種類の「幻のエンディング」は興ざめ。


「ヘルボーイ ゴールデン・アーミー」(2008年 アメリカ)
★★★
アメコミ原作の第2弾。ギレルモ・デル・トロ監督。★は3つだけれど、不満があるわけじゃない。いろんなクリーチャーが楽しい。そのデザインは監督自身もやっているのだろうか。雑食の小さい生き物は「パンズ・ラビリンス」を思い出させた。ボス(Bosch)の絵に登場するのに似たのや、人面瘡もあった。お相撲さんヘアのヘルボーイの部屋には美人画の浮世絵ポスター。テーマ曲はバリー・マニローの「Can't Smile Without You」。人間世界と対立する魔物世界(人間以外の自然界)の王子が言った「自分では人間を滅ぼすことを止められない」という言葉はけっこう深い。


「エリザベス ゴールデン・エイジ」(2007年 イギリス/フランス)
★★★
続編と知らずに観てしまった。前作は観ていないけれど、ケイト・ブランシェットのための映画になっているからさほど問題なし。一生に一度だけの男性とのキスで「死んでもいい」とか、予言にすがるしかない女王の孤高が痛いほど。女王の無数のかつら、衣装も見応えあり。「女王」と書くときに、いつも「じょうおう」と入力してしまう。ほかにも「石油」を「せきゅう」と入力してしまうなど、いまだ抜けない方言のせいかな。


「DISCO ディスコ」(2008年 フランス)
★★★
ディスコブームの真っ只中に青春を過ごした中年オヤジたちが、久々に開かれる地元のダンスコンテストでの優勝を狙う…。離婚で別れて暮らす息子に会うためという理由からもう少し広げて、例えば不景気な地元の町を元気にするような要素を期待してしまった。最近、フランス映画を観ると邦画のヒット作とよく似ていると感じる。扱うテーマや、テレビドラマのような作風、何か物足りないところなど。音楽担当がミシェル・ルグランなのが意外。かかった往年のヒット曲の中ではカール・ダグラスの「カンフー・ファイティング」が好き。しかし、この時代のディスコの勢いはすごかったのね。ディスコには国境がないというのが分かった。


「正しい恋愛小説の作り方」(2006年 フランス)
★★☆
日本未公開のロマンチックコメディ。トレンディドラマのような内容で、これは未公開でも仕方なかったかな。米アカデミー賞受賞女優のマリオン・コティヤール主演ということでDVD発売になったようだが、役柄的には、いい年をしていまだに格好だけのダメ男ばかりに振り回されている恋愛ロマン小説家の姉、ジェリー・ドパルデューのほうが主演ではないかと思う。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントのプレビュー
誰が名づけたかシルバーウィーク、、、休みゼロ。
先週も今週もまさかの6勤と言う、過労死寸前。
1本も映画見てないよ・・・

ヒカさん。それにしても鑑賞数すごいね。
私の場合、ビデオ屋ってほとんど行かないんだよね・・・


「マスター・アンド・コマンダー」超~懐かしい~~~!
なんだかんだ言って、らっし~の映画ほとんど観てるワイ(^^;

>えむさん
まだ人手不足は解消されないですか。
辛いですね。とりあえずは睡眠だけはたっぷり取れますように。
家族がいて週5〜6日で働いてもいれば、家で落ち着いて
レンタル映画などはまず見られないでしょうね。

私も映画、平均して週に1本くらいですよ。
最近は1日に3〜4本まとめ見。外で観るときもハシゴ。
以前は1本ずつ大切に観ていたのに…。

マスター〜はずっと観ようと思っていて
気づいたら何年たってるのよ!って月日は早いね。

>「DISCO ディスコ」(2008年 フランス)

そうそうこれこれ!
パーティー会場の駐車場にフェラーリ、ポルシェ、マセラティと
高級車が並んでるところにボロ車が1台・・・・

ここが最高に笑えました!

>goodさん
goodさんのコメントに刺激されて借りてきました。
オープニングがボニーMのサニーでしたね!
目の付けどころが違うなあ・・・車のことは気にも留めてなかったです。
なんだかんだいって、決勝シーンはうるっと来ましたよ。

>車のことは気にも留めてなかったです。

たぶんこの映画見た女性はほとんど気がつきませんって・・・・
映画館でこの場面で声出して笑ったの私一人ですから。

チョ〜恥ずかしかったっす。

この映画の監督さん、たぶん私と同年代じゃないかと??
ディスコブームにスーパーカーブーム入ってますもん。

>決勝シーンはうるっと来ましたよ。

きましたね〜!!こういうとこがハリウッドと違って良いです!
また見たいから借りにいこうかな。

ひめさんこんばんは♪

さすがひめさんだな〜、 沢山映画観てる\(^〜^)/
マキは
この中では「ディスコ」しかみてないな〜
↑前にブログにも書いたけど
ほんとフランスのコメディって、泥臭い!
(いや、そこがまた好きなんだけど…)

今だったらマキは
「精神」と「イメルダ」
が観たいんだけど
両方とも千葉ではやってない…(-〜-;)
(って、当たり前か)

いくらなんでも
横浜(あれ?川崎だったかな?)と東中野は遠すぎるので
いずれ(運がよければ)
千葉に来たら
見たいな!と思ってます♪

うー
千葉で映画を楽しむのも楽じゃないっす(泣)

マキより
ひめさんへ(はあと)

>goodさん
いやいや恥ずかしくないですよ。みんなが気づかないところを気づいたんですから。たくさん笑った者勝ちです!

世代的にはまさにgoodさん世代が対象の映画だったと思います。舞台も日本の地方都市みたいで、親しみありましたね。

>マキさん
こんばんは。
フランス映画の笑いってどうしてここまでベタなのかしらという
映画を2本続けて見ましたw

マキさんが見たココ・シャネルの映画は、自分の予想ではフランス版のほうが面白いのではないかと思ってアメリカ版はスルーしたんだけれど、どうも逆だったようですね。最近、ちょっと冴えない気がするフランス映画。

「精神」?「イメルダ」? どっちも情報不足で知りませんでした。マニアックそうだなあ。
神奈川や東中野だと、私も行かないかな・・・でもチェックしてみよう。
千葉は東京の隣りだからむしろ、単館系の映画の上映が少ないかもしれないですね。

ひめさん、おはー♪

書き忘れたけど
「マルタのやさしい刺繍」観たい~( ̄▽ ̄)

↑DVD安いといいんだけど・・・(悲哀)

「精神」と「イメルダ」(←あのイメルダ婦人)は
両方ともドキュメント作品です。
(ドキュメント好きなんすよね・・・)

>フランス版のほうが面白いのではないかと思ってアメリカ版はスルーしたんだけれど、

そーなんですよっ
(意外にも)マクレーン版のほうが
映画としては完成されていた・・・というか
まあ、どっちも筋立ては同じなんですが
(なので、当然若かりし頃の仏頂面のシャネルが前面に出てくるのですが)
マクレーンのパートで
乾いた彼女のユーモアに救われるんですよね。

アヴァンは
観ていて息が詰まって
死んじまうんじゃないかと思いましたぜ・・・。
(&「アメリ」シャネルを好きになれるかで
評価が分かれるんじゃないかな?)
マキは駄目でしたが・・・。

もうすぐ
「追悼の殺人」の監督の新作が
千葉でやるので
密かに楽しみなんですヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ

マキより
ひめさんへ(はあと)


>マキさん
こんばんは〜。
ドキュメンタリー2作、調べましたよ。うーんどっちも面白そう!
テレビで深夜にやっているドキュメンタリーは
たまにすごい掘り出し物がありますが、「精神」はそんな感じ。
「イメルダ」は一種の天才を見る思いですね。

しかしこういう映画の情報って、探す気にならないと入って来なくて、
気づいても映画館まで行くかどうか、
「GIジョー」(笑)見ておけば良かったなんて思っているくらいですから・・・。
娯楽作に流れてしまいます。どんどんバカになっているか(゚ー゚;


ココ・シャネルはビデオになってからマクレーンのほうを見よう。

「追悼の殺人」は「殺人の追憶」?
その映画だったらそのうち見ようと思って忘れていました。
来月にでも借りてきます!
新作は韓国映画好きの友人を誘ってみよう。

ひめさん、こんにちはヽ(´▽`)/

>「追悼の殺人」は「殺人の追憶」?

「殺人の追憶」でした・・・お恥かしい(死)
(いやあ、なんか「追悼の騒めき」とごっちゃになっちゃって・・・
って全然テイスト違うじゃんっ((・(ェ)・;)))

マキは韓国の映画って
これしか知らない(観てない)んですけど
これは好きでした。
(いわゆる韓流的な作品が苦手というか・・・)

もうすぐ上映する「母なる証明」←タイトルはアレだけど・・・
主役は、また殺人の追憶の人みたいで
この目も細く鼻も低い男の役者好きなんですよね♪


「イメルダ」は母が見つけて
一番観たがってるんです。
彼女、ドキュメンタリーやノンフィクションが
好きだから。
でも、東中野は遠すぎますよね・・・
(それも千葉から(泣))

そーいえば中野の商店街の中にある映画館
(名前失念)
は、まだありますかね?
(もうつぶれちゃったかな・・・)

マキより
ひめさんへ(はあと)

>マキさん
こんばんは!
マキさんのいう韓国人俳優は、ソン・ガンホという人かな? 私はテレビで「グエムル」などを見ましたけど、ああいう顔で主役というのは、やはりそれだけ魅力のある顔つきだと思います。
でも「母なる証明」にはクレジットされてないんだけれど、ひょっとして重大なネタバレか?・・(゚▽゚*)
気にしない、気にしない。

中野の映画館ありましたね。駅北口のサンモール商店街から右の脇道に入ったところに。今は無くなっているみたい。
私はその映画館が出来る前に、近所のジャズ喫茶で働いていたので、よく深夜遊び回ってました。懐かしい…。

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