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2009年7月27日 (月)

ワンマン企業の多くが人でなしなのは同意するよ。

はずしたと思った2冊。


『解雇手当』ドゥエイン・スウィアジンスキー著/公手成幸訳
(ハヤカワ文庫 2009年邦訳)


「これからきみたち全員を殺す」社長がそう宣言したとき、36階のオフィスは脱出不可能の牢獄と化していた。通信回線は不通、携帯電話は使えず、エレベーターも止められた。階段のドアには猛毒のサリンを噴出する装置が仕掛けられている。閉じ込められた男女は毒を飲んで自殺するか、射殺されるか、究極の選択を迫られる! 脱出するのは誰か? それとも全滅か? 読者の度肝を抜くハイパー版『そして誰もいなくなった』…。(文庫裏表紙より)


Severrancepackage 滑稽さを忍ばせつつ、ひたすらバイオレンスな場面が続くサスペンス小説。人物描写が浅いし、社会描写なんて皆無。なぜ殺されるのか、黒幕は誰なのかなど、そんな疑問を持つこと自体が無意味。この小説はそれを確信的にやっているのかもしれないけれど、私はダメだ〜。
映画「ソウ(SAW)」シリーズをヒットさせた映画製作会社によって映画化が決まっているという。「ソウ」シリーズは一つも観たことがないが、だいたいこの小説もどんな映画になるのか想像がつく。しかし、それでもよく出来た小説とは思わないんだよね。こういうのが好きな人なら誰でも書けるんじゃないの?という程度にしか思えない。


これを読んで思い出したのが、クリストファー・ブルックマイア。こっちの新作は早く読みたい〜。早く翻訳出してくれ。


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『木曜日だった男 ひとつの悪夢』チェスタトン著/南條竹則訳
(光文社古典新訳文庫 2008年新訳)


この世の終わりが来たようなある奇妙な夕焼けの晩、十九世紀ロンドンの一画サフラン・パークに、一人の詩人が姿をあらわした。それは、幾重にも張りめぐらされた陰謀、壮大な冒険活劇の始まりだった。日曜日から土曜日まで、七曜を名乗る男たちが巣くう秘密結社とは…(文庫裏表紙より)


Anightmare G・K・チェスタトンが「ブラウン神父シリーズ」で有名な古典ミステリの大御所ということは知っている。手始めにこれでもと思って読んでみたが、ミステリーともサスペンスとも言い難い、逆説に満ちていて、シュールで、ユーモアはあるが、ちょっと難解な小説だった。
無政府主義というのがキーワードになっているが、この小説が書かれたのが1908年で、当時は無政府主義者による暗殺が世界中で起きていた。今となっては無政府主義の意味もだいぶ変わってしまっていると思うし、そういう言い方自体あまり聞かない。そんなんなので、逆説に込められた皮肉などもあまり深く考えずに読んでしまったところはあります。

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