« 意外とあっさり | トップページ | 強制するなよ。 »

2009年5月20日 (水)

最果ての町のスキャンダル

スウェーデン推理作家アカデミー賞受賞、
女弁護士レベッカ・マーティンソン・シリーズ第1作。

『オーロラの向こう側』オーサ・ラーソン著/松下祥子
(ハヤカワ文庫 2008年邦訳)

ひさしぶりに聞いた故郷の町の名は、首都で働く弁護士のレベッカにとって、凶事の前触れだった。北の町キールナの教会で若い説教師が惨殺されたのだ。そのニュースが流れるや、事件の発見者で被害者の姉のサンナから、レベッカに助けを求める連絡が入る。二人はかつては親友の仲であり、レベッカ自身もその教会とは深い因縁があった。多忙な弁護士業務を投げ捨てて、レベッカは北へと飛びたった…。
(文庫裏表紙より)


Solstorm_2 オーロラとともに夜空に映える山の上のクリスタル教会で、惨殺されていたのはパラダイス・ボーイとして知られる青年ヴィクトール。彼は9年前の交通事故でいったん死亡し、奇跡的に蘇生するが、その間に天国に行き天使とイエス・キリストに会ったと証言したことから、町じゅうが信仰復興の熱を帯びる。やがて彼はペンテコステ、バプテスト、伝道教会の3人の牧師を説き伏せ、〈我らが力の源〉という新たな教会を創設。信者は今では世界中に拡大し、その栄華を象徴するのが殺害現場となったクリスタルの教会堂。


てことで、金にまみれた宗教団体が題材になっているが(なっているがゆえ?)、事件の真相は案外単純なところに落ち着く。それよりも、レベッカが過去に味わった屈辱や、レベッカと友人サンナの関係、サンナの性格など、作家も主人公も女性ならではと思われる部分が読ませるし、面白かったです。


主人公レベッカは弁護士だが、法廷は出てこない。行動力がありタフなところは女探偵のよう。そして、物語も後半はアメリカの探偵小説風展開になり、ちょっと意外だった。
勤務先の弁護士事務所の男性上司とは、互いに煙たく思う存在なのだけれど、この上司の性格が読み進むにつれて印象が変わってくる。そこが非常に興味を引かれたので、次も読んでみようと思う。

« 意外とあっさり | トップページ | 強制するなよ。 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1175528/29700618

この記事へのトラックバック一覧です: 最果ての町のスキャンダル:

« 意外とあっさり | トップページ | 強制するなよ。 »

インデックス

無料ブログはココログ