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2009年3月22日 (日)

見さかいがなさすぎやしないか

ベルギー生まれ、英国在住の作家による悪漢小説風?

『コンラッド・ハーストの正体』ケヴィン・ウィグノール著/松本剛史訳
(新潮文庫 2009年邦訳)

Photo
ユーゴ内戦に巻き込まれて恋人を失った後、ドイツ人の犯罪組織に雇われ、数々の殺しを重ねてきたコンラッドが、あることをきっかけに自由の身になることを決意。そのためには自分のことを知る組織関係者4人を消さなければならないと行動に出るが…。


文庫の紹介に「哀切のラストが待つ絶品サスペンス」の文句があるんですけど、ずいぶん安っぽい哀切だなあ・・・。コンラッドの計画は、コンラッドが最初から騙されていたこと、ドイツの犯罪組織など存在しなかったことで迷走を始める。その迷走の中に彼なりの行動規範があれば、キャラクターとして魅力も出てきたと思うのだけど、どうもすべての行動が行き当たりばったりで、ゆがんだ矜持が鼻を突くだけ。共感できるところがまったくないまま読み終わった。

コンラッドの本当の雇い主が分かることで、コンラッドがヒーロー扱いになってしまうあたりは、その雇い主(組織)を批判するブラックユーモアが込められていると読めないこともない。でも、素直に読んでしまうと、これまた納得しかねる展開なのです。

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コメント

himehikageさん、こんにちわ。
こちらも朝晩まだ寒いです。

ウイグノールという作家、名前も知らなかったのですが、結構複雑な展開のようですね。
「哀切のラスト」は大好きなのですが(^_^;)himehikageさんの感想では安っぽかったのですね。

話題の「ワルキューレ」見てきました。
サスペンスと悲哀、引き込まれました。
「ワルキューレ」について書いてみました。よかったらのぞいてもらったら嬉しいです。(^_^;)

>KOZOUさん
こんばんは!
ワルキューレ、私もトム・クルーズ主演ということで少し嫌気がさしていましたが、悪くない出来なら観にいこうかなという気になりました。


哀切のラスト・・・あまり好きなオチではなかったんですね。
硬派にみせかけて実はかなり甘ったれた主人公は、作家が意図したものだったかもしれないと、後になって感じています。

himehikageさん、こんばんわです(*^_^*)

あ、すみません。(^_^;)
確かにそうですね。
見に行かれるなら読まない方がいいです。下手な紹介より映画、はるかにハラハラドキドキです(*^_^*)
ただやっぱドイツ人でドイツで作ってほしかったですね。
超期待はされない方がwink

>KOZOUさん

いえいえ、おかげで興味を持ちました。
あとでじっくり読ませていただきます。
ドイツ人でドイツで作ってほしかった・・・その気持ちは見なくてもわかります(^-^;

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