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2009年3月 8日 (日)

イーストウッド監督の真骨頂

「チェンジリング」(2008年 アメリカ)
★★★★

クリント・イーストウッド監督がアンジェリーナ・ジョリーを主演に迎えた感動のミステリー・ドラマ。1920年代のロサンゼルスで実際に起きた事件を映画化。5カ月の失踪ののち保護され帰ってきた幼い息子が別人だったことから、本物の我が子を取り戻すため、捜査ミスを犯した警察の非道な圧力に屈することなく真実を追及していくシングルマザーの長きに渡る孤独な闘いを綴る。(allcinemaより)

以下ネタバレしてます。

Photo_5

こんなことが実話でも、さほど驚かなくなっているのが悲しいぞ。ロサンゼルス警察というと、時代は少し違うがエルロイのLA4部作を思い出してしまうせいもあるかも。ということで、この映画では腐敗した警察のやったことより、あのような殺人を犯した人物と、コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)の関係のほうが題材としてインパクトがありました。特に、死刑を前にした殺人犯とコリンズが面会する場面は、本筋からいったらカットしてしまうのも可能ではないかと思うけれど、逆に印象に残りました。

コリンズは結局、警察からと、失踪した息子が生きているのか死んでいるのか分からないのが母親にとっていちばん辛いのではないかと考える周囲の人物から、計2回嘘をつかれたことになるのでしょうか。しかし、シリアルキラーの犯人だけは、彼女に嘘をつかなかった。犯人がコリンズと面会したのは、最後の善行と説得させられたかもしれないが、だからこそどうしても嘘をつけなかった。その場面は、嘘にさんざん翻弄されてきたコリンズと犯人の間に、一種の共感が成り立つように感じさせ、面白かったです。

それにしても、イーストウッド監督は、人間の狂気を「ホラー映画」として表現するのがうまいですね。ホラー映画がいちばん得意なのでは?

登場人物では精神病院の看護師たちも、強く印象に残りました。どういう気持ちであの仕事を続けているんだろうか。警察が腐敗しているのは周知のことなのに、良心の呵責を持たないことはないと思うのだけれど。腐敗した権力よりも、それに無言で従ってしまう弱き人たちがいることが、この映画の中でのもう一つの恐怖。彼女たちの表情のとらえ方が絶妙でした。

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コメント

よーやく、ヒカさんのブログを読める状態となり、また楽しみのひとつが戻ってまいりました!
いゃー、Dobrogは、どないなっとんねん?(なんで関西弁だかわからんけど~アキれたって雰囲気よ)
まー、イイヤ

→それにしても、イーストウッド監督は、人間の狂気を「ホラー映画」として表現するのがうまいですね。ホラー映画がいちばん得意なのでは?←
サンセイ!まさしくそーだよね。
「恐怖のメロディ」や「白い肌の異常な夜」なんかも徐々に狂っていく過程のホラーだし、心理劇としてホント面白かったしねぇ。

でさぁ、私がもし精神病院の看護師のひとりだったら、対応はおんなじかもしんないナ。「長いモノに巻かれる」ラクさを選ぶダメな自分を知っているもの……そうしたものから脱却して、失うものはない!と信念を強くして死にたいもんです。

お引越し、オッツー! 復活だ~!いや~良かった良かった。
また遊びに来ますね~!
あ、近々「バーンアフターリーディング鑑賞オフ」と「スペ狂10周年記念オフ」やりまっせ~~~~!


チェンジリングの感想は、ほぼ同じ。
ダージリン急行はね~劇場で観たよ~(*^_^*)
小物とか、色使いとかぁ~可愛いんだな~~。
スケベ兄ちゃんが大好きぃ~♡

>アモさん

ああ初コメントだ! やっぱりもらえるとうれしいのお。
ようやくブログ再開した気分です!
Doblogはね、5年間テンプレデザインの追加がまったくない時点で、先はないと予感していましたが・・・特に不便がないとずるずる居てしまうものですわ。

そうなんですよ、イーストウッドは昔の監督作のほうが自分としては印象が強くて、チェンジリングはそれを思い出すところがありました。

そうしたものから脱却して・・・今何かでお悩みか? 私の場合はいつも悩むのが面倒くさくて投げ出してしまうほうだけど、人いろんな生き方があるさ! どっちが結果としていいか分からないよ。


>えむさん

時間差でコメントありがとう!
チェンジリングのときに予告してたコーエン兄弟のやつね? 面白そうだよね。スペ狂10周年は・・・え、もうそんなに経ってるの?(^-^;

ダージリンは3人揃って面白かったけど、スケベというと末っ子? わたしはなんだかんだいってオーウェンが好きみたいで。復活したのかな。

うん。ジェイソン・シュワルツマン!・・・末っ子だったね(^_^;

スペ狂10周年よ!10年ひと昔、、、、10歳若返ることができたら人生色々やり直したいなぁ。

ブログのコメントなんだか往復書簡なんだか?…まぁ許してね

今…に限らず、いつも、自分のふがいなさや、だらしなさに悶々として生きているかな……だから映画や音楽は現実逃避に欠かせないんだね。それでも映画だとハッピーエンドが好きでもないんだけれどねぇ。皆とワイワイやっている時間もある種、ノー天気になれる逃避時間だね。えむさんにもまた、幹事役をよろしくと甘えさせてもらおかなっ

>えむさん
いちばん小さいから末っ子かなと思った。本当のところはどうだろう。
10歳若返ったらというのは私のほうが切実です・・・。きっと。
>アモさん
だらしなさは同じです。あと将来のこと・・・現実逃避は欠かせませんね。で結局、映画にしろ小説にしろ海外のものばかり読んでいるけど、たまに邦画や日本の小説を読むと、ぜんぜん現実逃避にならなくてどよ〜んとします。
ひさびさに会合持ちましょう。ちょっと先だけどえむさんのいう映画のときにでも。

オーウェンは今、マリー?子犬がなんたらって映画に出てるね。完全復活だね!

日本のものってさー、自分と同じ顔して同じ言葉を喋るってだけで、身近過ぎて現実逃避と言うより逆に疲れちゃうんでしょうか。

現実逃避のためだけに映画を見るってのが間違っていると言われたらそれまでだけど、出演者がテレビでもおなじみの顔ぶれだったりすると、想像できることも限られてしまうんですよね。

あ、どこかで見た見た犬の映画。面白いんかな。もうすぐ公開みたいですね。

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