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2009年3月 5日 (木)

1月2月に観たDVD映画

最近といっても、もう内容を忘れかけているのが情けない。


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「ダージリン急行」(2007年 アメリカ)
★★★★★
やっぱりウェス・アンダーソン監督はいいべ。映画館で予告を見たときは今さらインドへ癒しの旅?なんて勘ぐってしまったけれど、明確で切実な目的のある旅でした。そして、本作もアンダーソン監督の美術や音楽へのこだわりは徹底しており、いろんな小道具も趣味を反映していちいち可愛らしい。インドといえども監督のカラーに染められております。そのため正統派のロードムービーとは言い難く、しかし、異国情緒に飲み込まれて変に真面目にならないところが良かったです。
冒頭、なぜかビル・マーレイが登場し、その脇を主人公の3兄弟の一人が走ってすり抜け列車に飛び乗るスローモーション映像から見惚れます。楽しくてなんだか眩しい思いがします。3兄弟が観光気分で露天で靴や毒蛇を買ったりするところや、映画ラストの小さな駅の待合室で、旅の終わりを少し惜しんでいるような兄弟のやりとりが印象深いです。観終わった後になんともいえない気持ちになる映画でした。


「オフサイド・ガールズ」(2006年 イラン)
★★★★
ジャファル・パナヒ監督。女性のスポーツ観戦が禁じられているイランで、サッカーW杯出場をかけた対バーレーン戦の大一番を、なんとか生で観戦しようとする少女たちと、それを阻むスタジアム警備を任された兵士たちの話。試合が行われている90分間の間の出来事を描いています。
テヘラン育ちの進歩的な少女たちと、田舎育ちの兵士との意識のギャップが面白い。言い争いつつも、互いに相手の立場を思いやる場面がさりげなく描かれ、温かい気持ちになります。ラストシーンを見ると、したたかさもちゃんと描かれているか? 田舎育ちの兵士役がいい味を出していました。


「プラダを着た悪魔」(2006年 アメリカ)
★★★★
コメディだけれど、なかなか見ごたえがありました。仕事することの本質を突いているのではないか。企業に就職すると、上から理不尽なこと、自分の主義に反することを強要されるのはよくあること。中にはそれを抵抗なく受け入れているようにみえる人もいるが、大抵は葛藤しながらなんとか妥協できる道を見つけて働いているんだと思います。
主人公アンディには、せっかく一目置かれたのにあそこで仕事を放り出してほしくなかったと思った私は、そんな世界にどっぷり浸ってしまっているのでしょう。でも、彼女の夢は別のところにあったのだから、そのへんで辞めて正解だったのでしょう。上司ミランダ役のメリル・ストリープの、気に入らないことがあると「口をちょっとすぼめる」演技が面白かったです。


「ミスト」(2007年 アメリカ)
★★★★
衝撃のラストとの触れ込みが、どうやら大げさではないらしいということで観ました。原作スティーヴン・キング、監督フランク・ダラボン。激しい嵐の翌日に、突然深い霧におおわれてしまった田舎町のパニックを描くホラー・ミステリー。
霧の中から湧いてくる生物がなかなかリアルでいい感じだったが、なんといってもマーシャ・ゲイ・ハーデン演じる聖書至上主義の狂信女! 彼女のうざったさがもうこの映画のすべてと言いたいくらいのインパクト。かつてこんなに殺したくなる人物はいただろうか笑
で、ラストですが、ああなる予感は随所にあった気がします。パニックホラー映画では、早く逃げるべきところで逃げなかったり、行っちゃいけない方向へ行ったりして気を揉ませるようですが、この映画もその繰り返しで、夜中に襲ってくる昆虫の化け物にみんなでのんきにライトをかざしちゃった日には、私もいい加減キレそうになりました。マヌケがすぎる。 しかし、繰り返し言いますが、なんといってもマーシャ・ゲイ・ハーデン演じる狂信女なんです。彼女がすべての元凶。なんだかんだいって、主人公すらも次第に彼女に感化されてしまっていた気がします。教訓としては「ネガティブに考えるとろくなことがない」ですね。


「告発のとき」(2007年 アメリカ)
★★★★
ポール・ハギスが原案・脚本・監督・制作を兼ねるのは「クラッシュ」以来のようです。イラク戦争から帰還後に失踪した息子と、その行方を一人で捜そうとする父親。昔ながらの“強い父親”とその父親に憧れて無理をしてしまう凡人の息子という構図は、大国を背負って戦わなければならない若いアメリカ人兵士の心境を表したものでしょうか。国旗を逆さにしたのは、その強いアメリカ自身がもう悲鳴を上げているという意味でしょうか。
とても丁寧なつくりで、出演者たちも熱演。しかし、いつも手堅いところが逆にいまいち面白くないという気がしてしまうポール・ハギスの脚本。話の先が読めるのに、思わせぶりもすぎるかな、特に女刑事役のシャーリーズ・セロンとか。しかし、彼女はいつの間にか役幅をずいぶん広げていますね。


「ぼくの大切なともだち」(2006年 フランス)
★★★★
パトリス・ルコント監督、ダニエル・オートゥイユ主演のコメディ。ギャラリーの共同経営者に「親友のいないさびしい男」と言われてしまった中年男は、その挑発に乗って短期間で親友をつくる賭けをする。しかし、知り合いの誰にも相手にされず、困り果ててアドバイスを求めたのは…。
自己中心的、思いやりがないなどと、知り合いや娘からも言われてしまう主人公ですが、でもみんな彼のことは嫌いではなさそうなんですよね。何か腑に落ちないところもありつつ面白く観ました。「スラムドッグ・ミリオネア」がクイズ・ミリオネアを題材にしていますが、この映画にもフランス版クイズ・ミリオネアが登場。ほかにも同番組を題材にしている映画がありそうです。


「イーオン・フラックス」(2005年 アメリカ)
★★★☆
新種のウイルスによって人類のほとんどが死滅してから400年後、残った人々は汚染された外界から隔てられた都市で暮らしていたが…。秩序維持の名の下に人々を管理する政府と、その政府に不審を抱く地下組織の戦いという、わりとよくある内容。女戦士シャーリーズ・セロンのセクシーな衣装をはじめ、ビジュアル的にはなかなか楽しめました。


「転々」(2007年 日本)
★★
そもそもテレビドラマ「時効警察」の面白さが分からない私が、その時効警察のファンを当て込んだとしか思えない映画を観てしまって後悔しています。東京暮らしなので、あああれはあそこらへんかと思いながら見続けることはできたけれど、笑いの小ネタ、どこかで聞いたことのあるうんちくを並べ立てただけのペラペラな映画という感想です。一応テーマはあるのだけど、何も感じないものは感じない。広告屋さんがつくったみたいな映画だ。この映画の中のオダギリジョーも三浦友和も嫌いじゃないですが。


「近距離恋愛」(2008年 アメリカ/イギリス)
★★
久々にラブコメ! 嫌いじゃないよラブコメ。でもこれは…。花嫁付添人とか、ひとつも笑えなくて観ているうちにどうでもよくなってしまった。

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