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2008年12月17日 (水)

かっこよいけどきれいすぎ。

最近よく名前を目にするジョニー・トー監督というのに興味を持って観にいきました。

「エグザイル/絆」(2006年 香港)
★★★★

中国返還間近のマカオ。乳飲み子を抱えた妻が夫の帰りを待つとある家。この家の主ウー(ニック・チョン)は、かつて香港マフィアのボス、フェイの命を狙ったために逃亡の身となった男。そんなウーの家に現われた4人の男たち。2人(アンソニー・ウォン、ラム・シュー)はフェイの命令でウーを始末するために、そしてもう一方の2人(フランシス・ン、ロイ・チョン)はウーを守るため。そこへ、ついにウーが姿を現わし、ほどなく三すくみの銃撃戦が始まるが…。(allcinemaより)

Photo_15

狭い室内での銃撃戦が何度か登場。銃口からは白い煙、撃たれた肉体からは血が飛び散る変わりに赤い煙がぽわんと立ちのぼるのだ。この赤い煙が、ジョニー・トー監督の作品の特徴なのかしらと思いながら観ていました。映像はもちろん、男たちが情けなかったりする場面で生じる笑いを含めて、とてもスタイリッシュな映画でした。ストーリーは任侠作品の様式に則り、特に結末の意外性はないものの、現金輸送車のガードマンが男たちに合流するあたりはワクワクする面白さでした。

でも、何か物足りない。5人の絆を表すのが、5人一緒に笑顔で写っている若い頃の写真1枚のみ。それ以外の、なぜ5人とも裏社会で生きることになったのかとか(例えば貧困とか、孤児育ちとか)そういう社会的バックボーンがまったく描かれないので、なんだかとっても軽い。そういうところでケチをつける映画じゃないと思うけど。

幼なじみでありながら、命を狙い狙われる関係に陥ってしまった5人の裏社会の男たち。組織を選ぶか友情の絆を選ぶか、ぎりぎりの選択の中で、せめて妻子が生活に困らないように金を残したいというウーの要望を聞き入れ、5人は策を練る。このときに一緒に食卓で黙々とご飯を食べるんだけれど、あそこで三池崇史監督の映画をふと思い浮かべて、ついでに三池映画だと底辺社会の閉塞感とか血がドバっと出てぐちゃぐちゃになった肉体の生々しさ、痛さがめいっぱい刺激的に描かれるよなあと、つい比べてしまったのでした。

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