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2008年12月11日 (木)

内務監査課の彼(はぁと)

積ん読になっていた本を消化。

『霧に濡れた死者たち』ロビン・バーセル著/東野さやか訳
(ヴィレッジブックス 2007年邦訳)

Photo

借り手のいない倉庫で身元不明の冷凍死体が見つかった。手がかりは、死体の指輪の隙間に詰まっていた何かの植物の種。サンフランシスコ市警の女性刑事ケイトは相棒のスコラーリとともに捜査担当になるが、翌日からスコラーリが失踪。また、検死を担当したスコラーリの妻が何者かに喉を切り裂かれて発見され、夫婦が離婚寸前であったことや現場の指紋からスコラーリに容疑がかかる…。


書店の文庫コーナーを覗くと、表紙のイラストから、女性が主人公でロマンス色の強いサスペンスやミステリというのが翻訳小説の一つのジャンルを築いているらしいことが分かる。近所の小さな本屋では、翻訳の新刊文庫の半分がこのジャンルじゃないかと思うくらい目立つ。ロマンス以外はおろそかな内容である気がしちゃって手を出さなかったのだが、これはどこかで評判がいいのを目にして購入したはず。

なるほど、けっこう読み応えがある。ロマンス小説を侮ってはいかんね。というか、これ、オーソドックスな警察小説ではないか! しかもモジュラー型。主人公の恋らしきものも抑えがきいていて好感が持てる。殺人課の刑事といっても若い女性なので、同僚に切れ者のハンサムな男性がいれば気になって仕方ないというのはむしろリアルかもしれない。

著者のロビン・バーセルがこの作品を発表したときは、20年以上のキャリアをもつ現役警官だったそうだ。警官の職歴をもつ女性作家といえばナンシー・テイラー・ローゼンバーグがいるし、ローリー・リン・ドラモンドもいる。その中では、作風も女性キャラクターも、このバーゼルの刑事ケイト・ギレスピー・シリーズが自分は好み。続きも読みたいと思う。

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