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2008年9月22日 (月)

悪夢はつづく

2004年のCWAシルバー・ダガー賞受賞作。

『血と肉を分けた者』ジョン・ハーヴェイ著/日暮雅通訳
(講談社文庫 2006年邦訳)

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抑圧された生活の果てに16歳の少女を殺した少年が、13年ぶりに仮釈放された。彼を逮捕した元警部のエルダーは、事件当時に失踪して今も見つかっていない少女の捜査を再開。そんな最中、新たに過去の事件とよく似た状況での少女失踪事件が起きて...。


普段、いかに自分が巻頭にある「主な登場人物一覧」を頼りにミステリを読んでいるかに気付かされた。この小説はたくさんの人物が登場する割には、たった8人しか載っていないんだもの。読み終わったら、さしたる影響はなかったようなんで、どうでもいいことだけれど。

血と肉を分けた者(原題はFlesh and Blood)とは、主人公のエルダーと娘のキャサリンのことでもあるし、13年前に失踪した少女とその両親のことでもあるのだな、ふむふむ。目新しさはあまり感じない作品だったけれど、これほどショッキングな少女暴行犯ものはそうはないかもしれない。敬遠したいタイプのミステリなのに、CWA受賞作ということで手に取ってしまった。

ネタバレになるが、犯人の死を結末に持ってこないのは、イギリス人作家らしいと思った。アメリカの小説だったらまずは100%、正当防衛による射殺で終えそう。意外な真相も交え、最悪の結末にならなかったのが救い。仮釈放された男を、その素性を知りながらも匿おうとする、孤児の少女エンジェルちゃんにはホロリとさせられたよ。

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