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2007年11月

2007年11月26日 (月)

若き探偵誕生

作家の自伝を交えたロード・ノベルであり探偵小説。原題は「Cases」。

『路上の事件』ジョー・ゴアズ著/坂本憲一訳
(扶桑社ミステリー 2007年)

Fi2621517_1e 作家を志すピアス・ダンカンは、故郷ミネソタ州の大学を卒業後、まずは見聞を広げようと放浪の旅に出る。しかし、無銭乗車の貨物列車から飛び降りたところで浮浪者と間違えられ収容所へ入れられ、やがてショッキングな事件に巻き込まれてしまう…。

ヒッチハイクで放浪する青年ってことで、少し前に読んだノンフィクション小説『荒野へ』を思い浮かべたが、こっちは1953年が舞台。いきなり過酷な出来事が起きる出だしのほうは面白いのだが、主人公の旅の途中での出来事がそれぞれ短編を読んでいるような感じで、どんな小説なのか全貌はなかなか見えてこない。
しかし、最後のほうにちゃんと山場があってほっとした。
読み終わってみれば、若き私立探偵が誕生するまでの10カ月といった内容。

最初に著者による「自伝を交えた話」との断り書きがあり、小説の主人公も、小説のためのネタをメモに取るというシーンがたびたび登場する。ノンフィクションかフィクションか分からないところが魅力だろうが、個人的にはノンフィクションの種明かしは、あとがきに添えてほしかったかも。

2007年11月25日 (日)

動体視力を試されているようだ

ロバート・ラドラム原作。マット・デイモン扮する記憶を失った元CIA諜報員が自らの過去を取り戻すため世界中を駆け巡るスパイアクション・シリーズ完結編。
3作目にして初めて映画館で観ました。

「ボーン・アルティメイタム」(2007年 米)
★★★★

最近は映画館で意識が飛んでいることが多いとたびたび書いている気がするが、これはすごいテンションで、珍しくずっと集中力が途切れずに観られた。
スパイものだけど、1、2作目を通じて事情は分かっており、ミステリー要素もほとんどなく、ストーリーはきわめてシンプル。ひと言で言って、追い追われる主人公、ジェイソン・ボーンの超人的な頭の回転の速さと身体能力を、痛快と思いながら楽しむ映画でしょうか。その点は文句なく面白い。

しかし、短いカットをつないだスピード感あふれる映像を存分に楽しむには、見る側もボーン並みとは言わないが、それなりに動体視力が要りそうです。特にモロッコのシーン。あまりにめまぐるしいカメラワークは、瞬きする間もなく目から涙が…。これ以上このテンポの映像が続いたらどうしようかと思った。
あと、CIA本部から世界中のどこの誰でもカメラで監視できちゃうというのは、ありえないのか、ありえるのか判然としないところが怖い(笑)。
気になった点は、上官の言うことに一切の疑問を挟まず命令に従う司令室のCIA職員たちを見ていると、本作で登場するアップグレードした極秘プロジェクトの内容など、実は大したことないと思えてしまうところでしょうか。

マット・デイモンの、女性受けするハンサムとはちょっと違う容姿も手伝って、こういう背景を持ったスーパーヒーロー映画、男性はまず好きでしょうね。
ボーンにきりきり舞いさせられるCIA極秘プロジェクトの首謀者たち、デヴィッド・ストラザーンとアルバート・フィニーのキャスティングがGood!

ソロはちと辛かった

エルトン・ジョンの大ファンの知人からチケットを斡旋してもらい行ってきました、日本武道館(レッチリ以来!)。蓋を開けたらソロ・コンサートだった。
ソロでライブなんて、本国イギリスではまずはやらないらしい。そのため「プレミアム・コンサート」と銘打っていたが、要するに熱心なファンのためのコンサート。会場はほぼ満席だったが、私みたいに懐かしい程度の思いで行って、物足りないと感じた人は結構いたのではないか…。

初期の頃ならいざ知らず、エルトンの音楽は、豪華バックが似つかわしいと思う。ファルセットの出なくなった歌声、ピアノ演奏ともにパワフルなので、ソロでは一本調子に聴こえる。
これは私が70年代のエルトンの曲しか知らないということと、いつもは黒人音楽をベースとしたものしか聴いていないことも大いに関係あるのでしょう。エルトンのラグタイム風ピアノがまったくシンコペしないことに、文化(音楽ジャンル)の違いを改めて思い知らされ愕然としました・・・大げさ(笑)。

約3時間に及ぶライブだったが、個人的には「ペニー&ザ・ジェッツ」辺りで終わらせてくれて十分だった。さすがにあの曲では盛り上がりましたよ!

2007年11月18日 (日)

タバスコ野郎!

英国ユーモア小説の大家と言われているらしいウッドハウスの作品が、2005年になって国書刊行会と文藝春秋から相次いで刊行。一部で評判を呼んでいて、実はしばらく文庫化を待っていたのだが、シリーズ刊行中とあってはそれは望めないと気付き、とりあえず1冊買い求めてみる。

『比類なきジーヴス』P・G・ウッドハウス著/森村たまき訳
(国書刊行会 2005年刊)

Fi2621514_1e 主人公は若い貴族バーティー。ジーヴスはその身の回りの世話をする執事で、バーティーに対してはときに慇懃無礼。しかし、その完ぺきな察知能力でもって、何かと問題に巻き込まれる、または問題を引きつけてしまうバーティーをいつも危機から救い出す…。

エピソード一話完結の短い話を集めたもの。1923年の作品なので、今よりずいぶんのんびりほのぼのとして感じられるし、今となってはベタな笑いもいっぱいだが、やはり人間描写におけるイギリス人のセンスの良さ(?)は抜群。タバスコ野郎とはどういう意味か。食えない奴ってことかな。妙に心に残ってしまったのですが。

このシリーズ、おそらく読み続けていくことで面白さも増し、愛着もわいてくることでしょう。しかし、1冊2100円のシリーズを買い続けていくのは正直ためらう・・・。昔は単行本を持つことに価値を見いだしていたこともあったが、今は文庫本が面白ければ得した気分になる。もっと時が経ったら図書館で十分と思うようになるだろうか。もとい、なれるのでしょうか。

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続けてもう一冊、イギリス流ユーモアたっぷりのSFコメディの傑作。
しばらく積ん読していたものを読む。

『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムス著/安原和見訳
(河出文庫 2005年再刊)

Fi2621514_2e 原書は1979年出版のシリーズもの1作目。この本の中に登場する“宇宙の時空における2番目にすぐれたコンピュータ”が、750万年かけての計算し導き出した哲学は、Googleで「人生宇宙すべての答え」と検索しても出てくることで有名(?)。
映画化されたものが面白すぎて購入したが、映画がかなり忠実に作られていることが分かった。そのため、映画のほうが面白く感じてしまった。もとはラジオドラマだったらしいからそれが自然かもしれないが。

2007年11月17日 (土)

受け継がれる暴力

2007年度英国推理作家協会賞の最優秀新人賞および最優秀スリラー賞受賞作。

『KIZU ー傷ー』 ギリアン・フリン著/北野寿美枝訳
(ハヤカワ文庫 2007年)

Fi2621513_1e シカゴの小さな新聞社に勤めるカミルは、故郷の町で起きた少女絞殺事件の取材を命じられる。ミズーリ州最南端、南北戦争以前からの富を受け継いできた少数の金持ちと白人貧困層で成り立つ閉鎖的な田舎町。殺された少女は歯をすべて引き抜かれており、1年前にも同様な事件が起きていた。母親との確執からもう何年もその町には帰っていないカミルは、嫌々ながらも、目をかけてくれる編集長の期待に応えようと故郷に向かう…。

主人公の女性記者は、精神が不安定になるとナイフなどの尖ったもので自らの身体を傷つけずにはいられない病に苦しんできた過去があり、入院歴もある。自傷行為を繰り返す主人公というと、最近ではケータイ小説とやらの定番? って、実際にケータイ小説は一つも読んだことがないのだが、安易なネタになりすぎている感があり、読み始めたときには本選びに失敗したかなと思った。
しかし、読み慣れない題材の新鮮さ(?)もあって、読めてしまった。文章表現や話の展開に、デビュー作ゆえのぎこちなさか、計算尽くなのか判別しづらいところがありつつも、作家自身なかなかユニークな感性の持ち主ではないかと思った。

ネタばれになるので、これ以上書くのがためらわれるが、連続少女絞殺事件を追及していく過程で、主人公自身に関係するもう一つの過去の犯罪も明らかになる。そして、最後はちょっとしたどんでん返しがあり、かなりホラーな真相が明らかに(スティーヴン・キングのコメントが文庫帯に載っているのにも納得…)。
しかし、これに近いことは現実でも社会問題になっており、最初の犯罪については、まったく同じものを何かのドキュメンタリーで見たことがあるし、ドラマ「ER」などのネタにもなっていた(と記憶)。自分には主人公と共通するところが一つもないのだが、我が身と重ねて読めてしまう人は、けっこうな割合でいたりするのかな。

2007年11月16日 (金)

フロンガスがすごかった

1962年の米メリーランド州ボルチモアが舞台のミュージカル・コメディ映画。面白かった! でもスカッとはしてない。

「ヘアスプレー」(2007年 米)
★★★☆

Fi2621512_1e 太めの女子高校生が、周囲の偏見をものともせず地元人気テレビ番組のダンサーを目指すストーリー。予告を観て、白人ばかりが歌って踊っての映画と思っていたら、アフリカンに対する偏見も扱った映画で、そっちのテーマのほうが目立っていたと思う。

ミュージカルだし、ベタな展開でもぜんぜんOKなのだが・・・いやはや。
人種差別問題をここまで軽い娯楽作品に仕上げたハリウッド映画はいままであったのだろうかってくらいで。まだ半ば公然と差別が行われている時代の黒人がみんな明るく優等生的。怒れる黒人も、世をすねた黒人も、貧乏すぎて犯罪に走るような黒人も、一人も登場しないのには戸惑わなくもなかったわ(笑)。

そして、黒人のダンスやダンス音楽のほうが白人のそれより断然イケてるのはとっくに常識と思われる今のこの時代に、やりすぎと思われるほど、白人と黒人の歌とダンスを比較してみせる演出。特に女性3人ボーカル対決などは、もはや逆差別の域だろ?と思うくらい(冗談だけど)。もう圧倒的に黒人優位! さらにそれをダメ押しするのが、黒人チームのお母さん的役割を演じたクィーン・ラティファ。私にはラップの女王というイメージがいまだ強いせいか、彼女が登場するだけで主張性十分。特にあの貫禄たっぷり余裕綽々の笑顔が、この映画では少々鼻につく。

そもそも敵は、娘をスターにしたいがために番組を私物化する女番組プロデューサー(ミシェル・ファイファー)ただ1人と言っていい。観終わってみれば、果たして人種問題をここまで絡める必要があったのかどうか。

黒人への偏見を持たない主人公が、ラティファ演じる黒人女性から「私たちの歴史を知らないの?」と聞かれ、「歴史の授業はいつもさぼってたから」と言う場面は、ウォーターズの映画だったらひねくれた笑いを誘いそうだが、この映画では案外ここがポイント。このセリフこそがこの映画のテーマ。
全体を通じてとことん前向きという一貫性はあるのだ(唯一弱音を吐くのは主人公の母親)。そこが嘘くさくて受け付けないというほどではないが、もやっとした思いは残る。

オリジナルは1988年のジョン・ウォーターズの映画で、その後のブロードウェイミュージカルとしてヒットしたものを再び映画化。
ウォーターズ作品のほうは見てないので、どこまで内容を忠実に受け継いでいるのか分からないが、主人公の母親を男優が演じるところまで真似る必要性はあったのかしら。ジョン・トラボルタが女装で演じてるところが一つの売りになっているようだが、この映画ではキュートな本物のデブ女性で見たかったな。偏見と闘うつもりだったらね。

ミシェル・ファイファーの手堅い演技、番組司会役のジェームズ・マースデンの役のはまり具合が素晴らしく印象に残った。そして、主人公の父親役のクリストファー・ウォーケン・・・踊れるからという理由でキャスティングされたのかもしれないが、コメディにおける彼の狂人ぽい持ち味が発揮されるような映画ではなく、もったいなかったー。ウォーケンの無駄遣い!

2007年11月 6日 (火)

ジョン・マクレーンは登場しないが

映画コラムニストの前歴を持つ著者が、レニー・ハーリン監督が続編で台無しにしてくれたと思っている「ダイ・ハード」シリーズを、小説でパロディってみました・・・という感じかな。おもしろいわー。巻き込まれ犯罪ものなのだけど、同窓会ネタだけでも読み応えあるし、最後のオチも決まったね!

『楽園占拠』クリストファー・ブルックマイア著/玉木亨訳
(ヴィレッジブックス 2003年邦訳)

“さあ、2000年に集まろう!”
かつての級友ギャビン・ハチソンが、心をこめてあなたをまたとない同窓会にご招待します。あなたもぜひ、デルタ・レジャー社(R)の豪華絢爛たるフローティング・アイランド・パラダイス・リゾートで、オーヘンレイのセント・マイクルズ校の卒業生の和に加わってください。(以下略)

Fi2621511_1e スコットランド沖に浮かぶ巨大な石油掘削装置をとんでもない大金をかけて改造した、俗悪極まりないリゾート。ここの発案者が、リゾートの正式オープンを前にかつての同級生を呼んで、成功をつかんだ自分の人生を自慢しようと目論むのだが、呼ばれたほうは誰一人、その同級生の顔すら記憶になく、妻には恥をかかされ、あげくにマヌケな武装団に乗っ取られ・・・。

勢いで書いちゃった的な雰囲気はあるけれど、この作家のセンスはかなり好き、人物造形も笑いも。イギリス人が好む休暇用リゾートの定義も皮肉がきいてておかしかった。
ブルックマイアで翻訳が出ているのは、今のところ『殺し屋の厄日』とこれの2冊だけれども、欠かさず読んでいこうと思わせる。映画ネタがたくさん出てくるので、洋画好きにも楽しいぞ。


久しぶりにブログ更新してたらえらくカウンターが回ってる。
間違って同じ記事を2回更新通知してしまったせいかな。記念にメモしておこう。
2007年11月5日/542

2007年11月 5日 (月)

誰がネズミで誰が猫なのか

『リガの犬たち』ヘニング・マンケル著/柳沢由美子訳
(創元推理文庫 2003年邦訳)

スウェーデン南部の海岸に、一艘のゴムボートが流れ着いた。その中には、高級なスーツを身につけた二人の男の射殺死体が抱き合うように横たわっていた。彼らはいったい何者なのか?どうやら海の向こう、ソ連か東欧の人間らしいのだが…。小さな田舎町の刑事ヴァランダーは、この国境を超えた事件に思いもよらぬ形で深入りすることになるのだった!
(文庫裏表紙より)

Fi2621510_1e 順を追って読んだつもりでいたヴァランダー刑事シリーズ、この第2弾を飛ばしていたことに本を整理して気付いた。以降のシリーズで毎回噂として登場するあの女性とは、この刊の中でこういういきさつによってああなったのね・・・。

小説の舞台の半分は、1990年頃のラトヴィアの首都リガ。ソ連の支配からの独立運動さなか、KGBとソ連シンパ、麻薬犯罪シンジケートが互いの利益のために陰で結託し、街中には密告者があふれ、独立を阻もうとする。ヴァランダーはその対立に巻き込まれ、そして恋に落ちる。エキゾチックな異国の環境に加え、ともに身の危険にさらされているというシチェーション。アドレナリンがどばっと出て、中年といえども恋するのは容易か。
シリーズのいつもの面白さを期待するといまいちな気がするけど、意欲作。

しゃべるカカシ

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎著
(新潮文庫 平成15年文庫化)

コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察に追われる途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ます。仙台沖に浮かぶその島は150年もの間、外部との交流を持たない孤島だという。そこで人間たちに崇拝されているのは、言葉を話し、未来を予知するというカカシ「優午」だった…。
(Amazonにあった紹介文より)

Fi2621509_1e 本は読んですぐでないと感想がさっぱり浮かんでこないから困った…。
日本人の若手ミステリー系人気作家の本は、とりあえず1冊読んでみるかと思って本屋であれこれ文庫を手に取ってみるのだが、裏表紙を読むだけで萎えちゃうのはなぜでしょう。特に主人公の病んだ心境がたらたら綴られそうなものはパス(読んでないから本当のところは分からないが)。それと、トリックに凝ったものも食指が動かない。丁寧に解説される部分で退屈してしまう。
これはちょっと興味引かれて買った。著者のデビュー作とのこと。

日本の鎖国時代には西洋諸国と交流し、日本が開国すると鎖島状態に入ったという、誰もその存在を知らない島を舞台としたファンタジー。次々出会う住民たちは風変わりだし、カカシはしゃべる。気付いたら島に連れてこられていた主人公の心境は、不思議の国に迷い込んだアリスそのもの。
人間臭い事件は普通に起きても、いたって牧歌的に思える島とは対照的に、本土のほうでは、伊藤を追っていたサイコパスな警官の魔の手が、伊藤の元恋人に伸びようとしているハラハラな展開。
2つの世界がどうやってまた結びつくか、この辺りは想像つくのだけど、そこに焦点を当てて読む本ではないので…。うーん、感想が出てこないぞ。
散りばめられた細部が、最後にきっちり収束するところはすっきりした気分で読み終えられるのだけど、明確な社会風刺が込められてる話でもなく、殺されたカカシの描写の気持ち悪さが妙に印象に残ったのでした。ちゃんちゃん。でも、独特な世界は楽しめましたよ。こぢんまりとしてるけど。

2007年11月 4日 (日)

イエス・ウィ・キャン・キャン最高

夏休みがないまま秋に突入し、この2カ月もあっという間に過ぎ去った。
11月になれば楽になるはずだったのに…。それを心の支えにしてきたのに…。
もう泣きたい。いや、泣いている。
明日はさぼって休むことに決めたのです。
自分の首を絞めるだけだけど、ささやかな抵抗。

それでも10月の週末はいつもより遊んでいたかもしれない。
21日は六本木のビルボードライブでアラン・トゥーサンのライブを観る。
東京ミッドタウンの中のビルの中階にあって、ステージの後ろがガラス張りで夜景が見える。ライブが始まったときには幕に覆われていたけど、ハイソな感じ。

アラン・トゥーサンは私にとっては70年代ポップスの人で、トゥーサン自身のヒット曲「サザン・ナイツ」も好きだが、それ以上に彼のプロデュースしたラベルの「レディ・マーマレード」とポインター・シスターズの「イエス・ウィ・キャン・キャン」が当時大好きだったもので、この2曲も含めた、ほぼヒット曲メドレー構成はうれしかったし楽しかった。

メンバーはトゥーサンのピアノ&ボーカル、サックス、ドラム、ベースの4人。トゥーサンのボーカルは黒人にしては軽いし上手いわけでもないので、最初は地味なライブになるかもしれないと思っていたが、そこはやっぱりセカンドラインを生んだニューオリンズ育ち。インストのジャズ演奏も交えつつ、ライブが進むにつれてリズムが前面に出てくる感じで、特に「イエス・ウィ・キャン・キャン」がピアノの小さな音だけで始まったときは鳥肌立ちましたわ。

とにかくバンドが素晴らしい。息がばっちりあってて、上手かったし。その点もさすがミュージシャン豊富なニューオリンズと思った(勝手なイメージ)。
特にドラムの人が良かったな。重めのリズムで。そういえば、最近ライブに行くと、ついドラムに目が行ってしまう…。ドラマー見てると楽しい。
全部で何曲やったろうか、合間にピアノだけでいろんなクラシックの曲を即興風にやってみたりとか、MCなしにずっと演奏し続けて1時間半。2部入れ替え制でもこれだけやってくれたら満足です。

ラストにオリエンタル風イントロで始まる「サザン・ナイツ」をスローとアップテンポの両方でやった後、そのままトゥーサンだけはけるかと思ったら、ピンクのTシャツやらネックレスやらをどこからか取り出して、客席の女の子にプレゼント。しっかり物色してたんかい!トゥーサンは、見るからにスケベおやじ風だが、あからさますぎました(笑)。プロフィールによるともう70歳のはずなのだ。

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