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2007年9月24日 (月)

難破した心

1953年生まれのカール・ハイアセンと、1933年生まれのD・E・ウェストレイク。世代は違うけど、ユーモアのセンスは似ていると思った。

『ロックンロール・ウイドー』カール・ハイアセン著/田村義進訳
(文春文庫 2004年邦訳)

Fi2621498_1e 株主市場主義を持ち込んだ新オーナーを面前で批判し、死亡記事担当に左遷されたマイアミ地方紙の敏腕記者ジャックは、ある日、葬儀社から送られてきたファクスの中に、一時人気のあったロックスターの名前を見つける。39歳、死因はダイビング中の事故というが、死亡記事を書くために訪ねた未亡人の言動に不信感を持ち、真相を探り始める…。

ハイアセンはデミ・ムーアの映画「素顔のままで」の原作者。というとマイナスな印象にしかならないかもね。初めて読んだけど、確かにこの人の作品は映画化しやすそう。人物たちのキャラが立っていて面白かった。実名のミュージシャンの名前がばんばん出てきて、ロック好きや、アメリカのショービズが好きな人にも受けそう。

死んだ過去の大物ロックミュージシャン、ジェイムズ・ブラドリー・ストマーティの葬儀に現れた有名人として名前が出てくるのが、ヴァン・ヘイレン兄弟、パーカッショニストのレイ・クーパー、ジョーン・ジェット、コートニー・ラブ、ティナ・マリー、ジギー・マーリー、マイケル・ペン、バアングルズかゴー・ゴーズのどっちかのメンバーだった赤毛の美人、そしてスティックやスーパートランプといったバンドで鳴らした白髪まじりの太っちょ元ロッカー・・・いったいこれはどういう基準での人選なんだろうか(笑)。

ハイアセン自身、ロックとはかかわりが深いようだ。あとがきによると、ストマーティがリーダーだった架空のロックバンド、ジミー&ザ・スラット・パピーズのヒット曲「バスケット・ケース」(本書の原題)は、ハイアセンが作った歌詞に、友人のウォーレン・ジヴォンが曲をつけて、実際にジヴォンの最後のアルバムの中で歌われているらしい。
そして、本書の中に出てくるストマーティの最期の作品「難破した心」の歌詞もなかなか良くて、物語の味わいがぐんと深まった気がする。

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