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2007年6月 7日 (木)

余情

ひさびさに百鬼園先生。最高。

『百鬼園随筆』内田百閒著
新潮文庫 平成14年(昭和8年)

Fi2621470_1e 代表作の一つらしいです。そんなのを今ごろようやく読みました。
昼休みに職場近くの、あんまり大きくない書店で目についたものを買うことが最近多いのですが、これもその1冊。大きくない書店だと、本選びに迷わないという良い点があります。

短編小説風随筆。とにかく面白いという言葉以外に、感想を述べるうまい言葉が浮かびません。浮かんでくるのは内田百閒の人柄そのものなのですが、どんな人柄なのか、うまく言葉で表せません。
竹中直人が以前よく「笑いながら怒る人」という芸をやっていましたが、百閒先生は、ものすごい形相で人を睨みつけながら、今日の晩は何を食べようかなと考えているような可笑しさがあります。しかし、そんなに単純なものでもないような…。やっぱりうまい表現が出てきません。

まとまって載っている借金生活の話が、どうしても印象に残ります。その中で、森田草平とのやりとりを綴った「大人(たいじん)片伝」は、読みながら電車の中で顔がにやけそうになるのを堪えるのに難儀しました。

文庫は新字新かな遣いにしたもの。前に福武文庫で出ていた作品も現代かな遣いでした。案外雰囲気は損なわないものですね。
表紙の絵は芥川龍之介が描いた百閒先生図。

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