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2007年6月 6日 (水)

5月に観たレンタルDVD

ネタバレ注意。

Fi2621469_1e 「ヨコハマメリー」(2006年 日本)
★★★★
戦後50年、横浜の伊勢佐木町で娼婦として立ち続けた“ハマのメリーさん”の半生を、さまざまな人々の証言をもとに明らかにするドキュメンタリー。

白塗りの顔に白いふりふりドレスの老女が、夜はビルの廊下に置かれた折り畳み椅子で寝泊まりしている姿は痛々しい。年のせいで背丈が縮まっているうえに、そのような生活を続ける中で背中も湾曲してしまっている。
といって、彼女を街の人たちが見て見ぬ振りをして通したかというとそうではなくて、彼女のプライドを傷つけない程度にさりげなく援助しつづけた人々がいたというのが心温まる。
一時恋人だった米軍将校が忘れられず、その帰りを心のどこかで待ち続け、白塗りはいつしか彼女の「仮面」となったという山崎洋子の説は説得力がある。
きっと大抵の人は、そういう物語が好きだ。
白塗りをすることで、彼女は時間を止めたとも思う。
メリーさんが姿を消してから、街自体が変わったように見えると語るカメラマンの話も印象的だ。
若い頃は男娼をしていたというシャンソン歌手の永登元次郎をはじめ、登場する証言者たちが、これまたかなり個性的な面々。いつも刺激にあふれてい たという大衆酒場「根岸屋」の話が面白かった。


「隠された記憶」(2005年 仏/オーストリア/独/伊)
★★★☆
妻と一人息子と暮らすテレビの人気キャスター、ジョルジュのもとに、ある日、送り主不明のビデオテープが届く。そこには彼らの家を正面から、固定カメラによって延々と隠し撮りした映像が映っていた…。

「ピアニスト」のミヒャエル・ハネケ監督によるストーカー・サスペンス。
住宅街の通りが映っているだけの最初のシーンに、少しイライラさせられた。しばらくしてそれは犯人から送られてきたビデオテープの中身だと分かるわけだが。
人間の心に潜む「やましさ」をあぶり出す映画。主人公ジョルジュが爆発させる怒りはやましさの裏返し。そのやましさは、彼自身の子供の頃の出来事に由来するものであるとともに、彼が恵まれた生活を送っているフランス人であることから感じるものでもある。
最近のフランス映画は、アルジェリア移民に関係したものが多そうだ。
ニワトリのあの場面は、私も子供の頃に一度目撃したことがある。しかし、誰かから聞いたことを自分で見たことのように錯覚している可能性もある。


「もしも昨日が選べたら」(2006年 米)
★★★★☆
建築士のマイケルは家族のためにと懸命に働くうちに、家庭を顧みない仕事人間になっていた。そして、ある日、人生も自在にコントロールできる万能リモコンを手に入れたことで、彼はそれを利用して一足飛びに出世の夢をかなえようとする…。

アダム・サンドラー主演のヒューマンコメディ。
サンドラーの映画は、レンタル店で目に留まると必ず借りてしまう。
今回は前半こそ笑えるが、話が進むにつれて冗談ではすまない切ない話になっていき、涙腺がやばかった。主人公が手に入れた万能リモコンは、時間を一気に早送りできるが、後戻りしてやり直すことができず、操作記憶機能のついたリモコンがやがて暴走し始めるのだ。ピンポイントでしか生きられない人生なんて悲しすぎる!
でも、サンドラー映画ですから、最後はちゃんと軌道修正するのです。
時間が飛んでいる間も主人公は普通に生活しているわけで、それがパーマンの身代わりロボットを思い出させた。かなり例えが古いけど(笑)。
クリストファー・ウォーケンがリモコンを提供する思いっきり怪しいショップ店員役。こういう役のウォーケン、大好き。もう最近はワンパターン気味だけどさ。それでもこの味は他の人では出せない気がする。

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