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2007年5月27日 (日)

調査員M・ダブズ

2003年のアガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀新人賞、アレックス賞を受賞した女探偵メイジー・ダブズ・シリーズの第一作。

『夜明けのメイジー』ジャクリーン・ウィンスピア著/長野きよみ訳
(ハヤカワ文庫 2005年邦訳)

Fi2621465_1e 20世紀初頭、ロンドンで探偵事務所を開業したメイジーのもとに初めて舞い込んだ仕事は、上流婦人の浮気調査。しかし、その調査をきっかけに、第一次世界大戦の後遺症に苦しむ元兵士たちが集団生活を送るある農場の存在と、そこに隠された犯罪のにおいを嗅ぎ付ける…。

シリーズ一作目ということで、中間部分は主人公のこれまでの半生に大きくページが割かれているのがミステリーとしては異色か。行商の子供として生まれたメイジーが、母親の死によって、学校を辞めてメイドとして働きに出、そこから大学生、看護婦、探偵として独立するまでのストーリーは、まるで「おしん」のようで、わくわく。
一方で、戦争の悲惨さも丁寧に描かれ、学校の推薦図書にもなりそうな内容。読んでみれば、少女漫画のような表紙が意外とマッチしている。

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もう一つ、こっちは有名な時代物ミステリー、修道士カドフェル・シリーズ第1弾。テレビシリーズとして有名らしいが、そっちも未見。

『聖女の遺骨求む』エリス・ピーターズ著/大出健訳
(光文社文庫 2003年復刊)

12世紀、イングランドはシュロップシャ、シュルーズベリ大修道院の修道士たちは、副院長・ロバートを先頭にウェールズに向かった。教会の権威を高めるために、寒村の教会に残された聖女の遺骨を引き取るためだった。ところが拙速に進めようとする修道士たちと、村人たちは一触即発の状態。そんななか、反対派の急先鋒が殺害されて…。
(裏表紙より)

Fi2621465_2e 主人公のカドフェルは、年齢は60歳近い。若い頃は十字軍に参加していた経歴を持つが、修道院の中ではもっぱら薬草園づくりに情熱を注ぐ、どちらかというと窓際のような存在。仲間の修道士たちの俗物的側面を、そういう立場からいつも冷静に眺めているからこそ、事件解決にも公平な推理が働く。
本作は、ケシから抽出したシロップが大きな鍵となっていたが、毎回違った薬草が取り上げられるんだろうか。
シリーズは全20冊。たまに気分転換に読むのに良さそう。

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