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2007年3月23日 (金)

恋に骨折り損はつきもの。

彩の国シェイクスピア・シリーズ第17弾、
蜷川幸雄演出の「恋の骨折り損」を水曜日に観てきました。
観劇は、よほど好きな俳優が出てるときに興味を持つ程度です。
でも、そのためには一度はロンドンにまで出掛けたことも…。
お目当てが日本人だと安上がりでいい。

芝居の内容は、ナヴァール国の王とその学友3人が、3年間勉学に
専念するために女性には接しないなど厳しい規律を自ら設けるが、
折からフランス王女がお供の女性3人とナヴァール国を訪問し、
男4人と女4人が顔を合わせた途端にそれぞれ恋に落ちてしてしまうというもの。

さいたま芸術劇場は、雰囲気のある劇場ですね。ロンドンに行ったときに、
シェイクスピアの芝居小屋を再現したグローブ座に立ち寄ったのだが、
それとよく似ていた。というか、ここも真似てつくってあるのかな。
映画「恋に落ちたシェイクスピア」を観た人なら知っているが、
もともと演劇は男性のみで演じられてきたということで、
それを再現するようにキャストは全員男性。
また、舞台の端っこに控える侍女役たちはずっと膝立ちで演じていた。
当時は小人症の劇団員がいて当たり前という演出でしょうか。
ドレスで足元まで隠れてるので、観てるほうは違和感ないんだけど
その姿勢で歩いたり、じっと立っているの大変そうだったよ。
オープニングで、出演者全員が楽団に率いられて登場し挨拶したりとか、
他にもシェイクスピアの時代を意識した演出が、いろいろあったかもしれない。

話はシンプルなのだけど、とにかくセリフが多くて。
シェイクスピアだから婉曲な言い回しだらけで、頭が追いつかねー!
駄洒落で脱力し、下ネタでのみ反応している自分が情けない(笑)。
手紙を読みあげる場面は、出演者たちが身体でリズムを取りながらラップを
するという意表を突く演出で変化を付けていたが、しかし、ラップになると
台詞自体が聞き取りにくくなるので、いいんだかわるいんだか…。

でも、面白かったですよ。吉本新喜劇並みに笑えた!
3時間以上あるのに、あっという間だったなあ。
私は特に、藤井びんという人が演じた赤い衣裳のスペイン人アーマードーが
気になってしまって。おかしな白塗りのメイクで動きが変なうえに、
インチキ貴族なので、言葉も微妙になまってんの(笑)。
メインの男女8人そっちのけで気になるくらいで、なんだろねあの存在感は!

一番の目当てだった北村一輝は、もともと演劇の人ではないので、
私も観劇ずぶの素人だし、演技についてどうこうはさっぱりわからない。
でも、あの容貌はここでも異質だ。一人だけ金色の衣裳がよく似合うことよ。
声質からして本来は軽めの役のほうが似合っていると思うのだが、
彫りが深いせいか、横顔などは時にハッとするほどノーブルなのだ。
それにこの役はちょっとバカっぽくてうまくはまっていた。
4人の男性の中で劇を引き締めていたのは、高橋洋という俳優。
最も台詞が多い役を任されているだけのことはあった。
あと、須賀貴匡が麗しすぎた。目がきらっきらして眩しかった(笑)
女性を演じた役者たちも含めて、いちばんの美形だったかも?

舞台上は大きな柳の木が天井まで覆っていて、床は芝生に見立てた
ふかふかの白い絨毯が敷いてあって、ところどころに白い花も植わっている。
話の展開に合わせて、柳の枝を風が揺らし、その後ろの幕には陽光にきらきら光る
川面が映し出されるという演出がステキだったー。
これまで観た(数えられる程度の)お芝居の中では、
お金のかけ具合とセンスが段違いだったわ。
舞台の奥のほうで演技するということはほとんどなくて、
客席の通路や最前列も舞台として使用するという一体感も良かった!
客席の8割強は女性、役者さんは美形揃いなので
彼らが通路と舞台上を行き来するだけで、会場全体が華やぐのだ。

チケットを取るときは抽選だったので、念のため2回分申し込んでおいてよかったよ。
運良く2回とも取れ、今回は上手寄りだけど前から2列目で観劇、
次は中央の10列目くらいの席なので、組み合わせ的には絶妙だったかも。

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