« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »

2006年11月

2006年11月19日 (日)

引き続きタイツ映画

映画好きなほうだと思うが、周期的にまったく興味をなくす時期があって、映画館に足を運んだのは8月末の「スーパーマン リターンズ」以来でした。こういう確認に、ブログは役立つ…。本当は別の映画を観る予定だったんだけど、それはまた次に。

「ナチョ・リブレ 覆面の神様」(米 2006年)
★★★☆

あらすじは「タイガーマスク」。メキシコの実在のプロレスラーをモデルにした話。でも、出来上がった映画は「スクール・オブ・ロック Part2」。分かりやすいギャグは100パーセント子供向け。絶対安全保証。登場人物たちの持ち前のキャラクターがすべてみたいな映画。これ観て、メキシコ人、怒らないか?(笑) 科学だけを信じてる人間がうんぬんのナチョのセリフは、まあその通りかもなと。
いろんなグッズが作られて、映画館で売られていたのに驚いた。そんなメジャー映画扱いなのか、これは。

**************************************

ついでに10月に観たレンタル映画メモ。

「友だちのうちはどこ?」(イラン 1987年)
★★★★
アッバス・キアロスタミ監督。子供に対しても、出てくる大人がみんな自分勝手に振る舞うのね、これ。男の子の気持ちがひしひしと伝わる。誰も頼れる人はいないと悟ったときに、強風に煽られたドアがバタンと開いて、そこから覗く夜の闇をじっと見つめるシーンとか。設定は違うが、宿題ため込んだ夏休み最後の夜はあんな心理だった。私の場合は自業自得。

「真夜中の虹」(フィンランド 1988年)
★★★☆
アキ・カウリスマキ監督。
ハードボイルド。いつもほどクスッと笑えなかったのは、ストーリーがさほど新鮮ではなかったからかな。でも、こういうふうに刹那的に生きてみたいなという気持ちはいつもある。

「ティム・バートンのコープスブライド」(英 2005年)
★★★
手間はかかっているし、グロテスクすれすれの人形の造形なんかは面白い。でも、見終わって何の感想も思い浮かばなかったというのが正直なところ。ティム・バートン、以前は好きだったんだけどな…。

2006年11月12日 (日)

ロックと思ってたら違ってた。

9日の木曜日、恵比寿のザ・ガーデン・ホールへジョン・メイヤーのコンサートに行ってきました。誘いを受けたときに「それ、どんな女性アイドル歌手だっけ?」(ジョンなのに!)と聞き返してしまい、予習しておくようにとCD1枚渡されました。「CONTINUUM」というアルバムです。
ネット上で本人の写真やプロフィールを見た印象だと、自分が最近ほとんど聴かないたぐいの保守的かつ内向的なロックで、でも、本人がブルースギター好きならサウンドはそれほど悪くないかもなくらいに思っていたのだが、予想を裏切られた。ブルースというよりフォークやソウル・ミュージックへの傾倒ぶりがうかがわれ、1曲1曲バラエティに富んでいて、トータルな印象はポップスそのもの。アルバムを聴いていると、私の知ってる範囲ではスティングやドナルド・フェイゲン、ジェームス・テイラー、マーヴィン・ゲイやインプレッションズ、ネヴィル・ブラザーズなんかがぐるぐると思い浮かび…。まあ、思いがけず親しみやすい音楽で、本人の弾くギターがまた懐かしい感じの好きな音色だったりしたので、楽しみに出掛けました。

ライブは、ギタリストがジョン・メイヤー本人を含め3人、ホーン2人の合計8人編成。そこそこ名の知れたセッションミュージシャンを集めているのか、メンバー紹介でキーボードのおじさんがリッキー・ピーターソンということだけは判明。ギタリストの一人もおじさんで、ジョン本人よりも味のあるギターを弾いていたので、有名な人かも。黒人のドラムスも上手かった。

そんな人たちに支えられて、ジョン・メイヤーのギタープレー自体は荒削りであるものの、久々にエレキギターが前面に出てくる生音楽にも触れられ楽しいライブでした! CDで予習していった(させていただいた)おかげで、ほとんどが知ってる曲だったし。誘ってくれてありがとね。そういえばアンコールでは、スティングの「If You Love Somebody…」の歌詞をセッション風に口ずさんだりしていて、あ、やっぱりあの辺も好きなんだと思った。

ただ、音響がひどかったのが残念。1曲目なんてマイクじゃなくて拡声器に通しているのかと思ったくらい! 途中でまあ許せるくらいにはマシになったけど、あれはミキサーがダメなのか、リハなしだったのか、会場の設備のせいなのか。

お客さんの年齢幅は意外に広く、でも横目で反応を見ていると、人によって受けのいい曲が結構はっきり違っているのが面白かった。友人によると、以前のアルバムと最近のアルバムでは音楽性がかなり違い、それぞれのファンがいるのだろうということ。今後どういう方向に行くんでしょうね、この人は。まだ20代。ちょっと予想がつかない。

2006年11月 6日 (月)

連休に埼玉に出掛けたのだ。

Fi2621404_1e 川越市立博物館の前を通りかかったら、おおー「柳沢吉保と風雅の世界」企画展やってる!というんで、ふらふらと入館。柳沢については詳しくないけど、去年の「大奥」見てたからね。

隣の市立美術館では「世界の絵本作家展2 絵本作家ワンダーランド」を開催中だったので、そちらも入館。「ちいさいおうち」「くまのアーネストおじさん」「もりのなか」「オリビア」、日本の作家では荒井良二、島田ゆかとか、知ってる絵本の原画がたくさんあってうれしかったのだ。

そんな中で目を引いたのがアンジェラ・バレットというイギリスの作家。写真の「はだかの王様(The Emperor's New Clothes)」は、まだ翻訳絵本が出ていないようなのだ。スノッブな王様。絵もすごくきれい。見たいぞーーー!

2006年11月 4日 (土)

売れない本の話が売れちゃった

書店で手にして、旅行したことのあるバルセロナが舞台だったので気になって読み始めた。上下巻に分かれた海外小説なのに、3カ月ですでに第6刷というのはかなり売れてるってことか。

『風の影』カルロス・ルイス・サフォン著/木村裕美訳
(集英社文庫 2006年邦訳)

Fi2621403_1e いつもは話題の本やベストセラーにランキングされる本にはあまり興味がわかず、むしろそういう本を本能的に避ける傾向がある。大勢の人たちと同じ本を、同じ時期に読むというのがまずは苦手。だから面白そうと感じたら、あえてしばらく寝かせてから読んたりする。なんでかと考えると、結局は評判に左右されやすい性格だからだと思う。素直に読めたら苦労はしない。困ったことに、そこそこ面白い本も、マスコミ等で絶賛されていると、それほどでもないだろと思えてしまう性分。で、この小説も例外ではなかった。読んでいると、物語の展開より、世界中で売れているのは何故かという謎のほうが気になってしまって…。はあ、つまらない性分だ。

図抜けて売れている本がとびきり面白いとは限らず、売れない本にもこっそり面白い本がたくさんあって、この小説はフリアン・カラックスという無名作家の小説を巡って起きている不吉な事柄(何者かが本を探しては焼き捨てている)と、その本に魅せられてしまった古書店の息子の成長物語が骨子になっている。
描かれているのは1945年から1955年のバルセロナが中心なので、旅行で目にしたものはあまり参考にはならなかった。すでにスペインのどこの街の記憶だったかがごっちゃになっている。

少年と年上の女性の恋が出てきた時点でトマス・H・クックっぽい?と思い、あの過剰にも思える男のセンチメンタルに付き合わされるのは勘弁だな、などと思ったりしたが、読み進めるにつれて活劇とまではいかないにしても、ダークヒーローもの的な味わいが出てきたのは面白かった。しかし、さほど感傷的な内容でなかったことにほっとすると同時にミステリアス色まで薄れて、長編だったこともあり中だるみを感じてしまったかも。
上巻で引っ張ってきた数々の謎が、下巻において1通の手紙の中ですべて明かされてしまう場面は都合が良すぎるし、内容もいささか退屈だった。物語の山場であろうに…。でも、結末の持っていき方は好きです。特に気になったのは、少年の初恋の女性のその後の人生の描かれ方。辛辣(笑)。でもこの部分に想像をかき立てられてしまった。

それで、なぜこの小説がそんなに売れているかだが、歴史を背景にした悲恋ものが好きな大人が多いこと。プラス、書物への愛情が語られる小説であること、かな? 書物をテーマにした小説は、それだけでマスコミなどに取り上げられる機会が多くなり、評価も5割増しくらい高くなる気がします。

« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »

インデックス

無料ブログはココログ