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2006年10月 8日 (日)

アメリカ人はよほど美男美女が好きなのか。

『ボーン・コレクター』ジェフリー・ディーヴァー著/池田真紀子訳
(文春文庫 1999年邦訳)

Fi2621393_1e 事故により四肢麻痺となった元NY市警科学捜査部長ライムと、彼の手足となって事件現場の鑑識にあたるサックス巡査のコンビが、毎回手口を変えて犯罪を重ねる無差別殺人犯を追いつめる…。

単行本発売時にかなり話題になり、すぐに映画化もされた本書。いずれ読もうと思いつつ、ネタバレを避けて映画も見ず、やがて文庫化されて買い求めはしたが、ずっと積ん読になっていた。期待が大きかったのと、時間がたってしまったせいもあるのか、思ったほど・・・可もなく不可もなくだろうか。

かなり都合のいい展開がひっかかる。
こういう小説に偶然の幸運や、都合のいい辻褄合わせはつきものなのだけど、そこを端折ったら興醒めと思われるところが何カ所か。キャッチに「ジェットコースターサスペンス」とあるけど、事件が並行して起きるわけではないので、大して盛り上がらない。犯人の、復讐の動機はともかく、骨を偏愛する異常な性格まで模倣して過去の犯罪を再現する理由説明が弱すぎる。読者への目くらまし?
四肢麻痺とはいえライムはえらいハンサムで、サックスは元モデルをしていたほどの美女というのが強調されるのが、私には余計なことに思われる。最初は感情を対立させていた二人が、いい関係を築いていくあたりなど、くさすぎて、目を背けたくなった自分はひねくれすぎか…。
最後に大事件が起きるのだが、それに対するライムの反応も、彼がずっと抱えてきたトラウマを考えると納得できないもやもやが残る。多くの人命が失われたことに、多少は事件にかかわりのあるライムだったらもっと違う反応を見せてもいいのではないか、とか。

思っていたより大味なんだな。ハリウッドサスペンス&アクション映画そのまま。こういうの、もういい加減に飽きました。といって続編の『コフィン・ダンサー』も積ん読になっている…。登場人物のキャラ重視の私としては、ライムとサックスのキャラ設定がもっと親しみやすいものだったら、もっと楽しんで読めたのではないかという気がする。

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コメント

こういうのって、TVドラマになれば、結構毎週見ちゃうかも・・・って思いました。

>Djangoさんそうですね。見ちゃうかな。映画やドラマにしやすい話ですよね。見どころがてんこ盛りで。

これから読むリストに入ってるのでブログのタイトルだけでコメントを書いてます!これ以外にも何冊かこの作者は積読中です~

> joshuatreeさんあー良かった。読まなくてセーフ!ネタバレはもちろん、余計な先入観をもたれてしまうのも気が引けます。人気の作家だけあって、読んでいる人の率、高そうです。

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