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2006年8月 4日 (金)

2世代にわたる友情の絆

ギリシャ系移民が主人公のワシントン・サーガ完結編。

『生への帰還』ジョージ・P・ペレケーノス著
(ハヤカワ文庫 2000年邦訳)


Fi2621354_1e 1作目が第二次世界大戦後、2作目が70年代、3作目が80年代ときて最終作の時代はついに現代、1998年だ。ディミトリ・カラスとマーカス・クレイらは、経営していたレコード店を大手チェーンに売却し、今はビジネスコンサルタント会社を経営している。しかし、ディミトリのほうは3年前、残虐な強盗殺人犯の逃走車によって一人息子の命を奪われて以来、妻とも別れ、鬱病状態のままでいる。その彼が、今は弁護士の調査員をしているニック・ステファノスらの助けにより、少しずつ元気を取り戻していく過程と、ついに訪れた復讐の機会を描いたのが本作。


基本的にこのシリーズは、毎回パターンが同じだ。アメリカの底辺社会で起きる犯罪と、男たちの友情がメインテーマで、最後は私刑ともいえる復讐劇で終わる。こういう内容だから、時代的にいちばん雰囲気を醸していて、面白かったのは1作目の『俺たちの日』。今作は、もう少しクライム・サスペンス的な盛り上がりが欲しかったかもしれない。でも、相変わらず脇の人物を魅力的に描くのはうまいと思った。


“エレクトリック”マイルスに、カーティス・メイフィールド、オージェイズ、グラディス・ナイト、リック・ジェイムズ、メジャー・ハリス、ルーサー・ヴァンドロス、エディ・ロックジョー・デイビス……そのほかにも、名前に馴染みのないローカルなミュージシャンを含めて、今回も音楽ネタがたくさん出てきて、これがいい息抜きになり、楽しく読めた。
ペレケーノスはニック・ステファノスを主人公にした探偵小説シリーズも書いていて、そっちも面白いのかしら?

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