« ドン・ジョンソンとは一字違い。 | トップページ | 悪魔と取り引きしたツケは重い。 »

2006年5月 4日 (木)

死体捜索犬が活躍

『骨』ジャン・バーク著
(講談社文庫 2002年訳)


Fi2530527_0e 10代の少女から失踪した母親探しを手伝ってほしいと頼まれた新聞記者のアイリーン。手がかりはなくそのまま迷宮入りと思われたが、4年後、捕まった連続殺人鬼がその女性も殺害したことを自白し、シエラ・ネバダ山中での遺体発掘隊にアイリーンも同行を許される。しかし、その山での捜索は殺人鬼が仕組んだ罠だった…。


女性新聞記者アイリーン・ケリー・シリーズの7作目で、2000年のMWA最優秀長編賞(エドガー賞)受賞作。
人間の遺体の腐敗臭を感知する特殊な訓練を受けた捜索犬ビングルが大活躍。小説の内容も前半(上巻)は「におい」が重要なキーとなり、吐き気を催すような不気味な展開で、なかなか面白い前半。
でも、後半(下巻)の、町に戻ってからの展開は、シリーズの常連が何人か登場し、話がいろいろに逸れるうえに、知能犯と思われた殺人鬼が思ったほど頭が良くなく、主人公アイリーンの運の良さだけで切り抜けてしまった感がある。
ま、主人公の運が悪ければ話はなりたたないわけで、この小説のどこに文句があるかというと、結局は自分がハリウッド映画からそのまま抜け出してきたようなアイリーンのキャラがあまり好きになれなかったってことに尽きるかも・・・。
連続殺人鬼には実は共謀犯がいるのだが、その共謀犯あぶり出しの過程も見え見えで、なんだか白けた気分で読み終わった。

動物の腐敗臭というのは、子供の頃に一度だけ嗅いだ。しばらくはいろんなにおいが、その悪臭を思い出させ、気になってあちこちをクンクン嗅ぎ回っていた覚えがある。一度嗅いだら一生忘れないにおい。この小説の中にも、悪臭を避けようとしてメントールなどの芳香付きのにおい消しを使うと、今度はメントールのにおいを嗅ぐたびに、その悪臭を思い出すという表現が出てくる。
人によっては、金木犀の香りからトイレの芳香剤を思い出したり、ココナツの香りからコパトーンを思い出したりするらしいから、やっかいなものだ。


« ドン・ジョンソンとは一字違い。 | トップページ | 悪魔と取り引きしたツケは重い。 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1175528/28622498

この記事へのトラックバック一覧です: 死体捜索犬が活躍:

« ドン・ジョンソンとは一字違い。 | トップページ | 悪魔と取り引きしたツケは重い。 »

インデックス

無料ブログはココログ