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2006年5月24日 (水)

「お言葉を返すようですが。」byリーバス

1990年に発表されたリーバス警部シリーズの2巻目がようやく文庫本で翻訳出版。原題は『Hide & Seek』。

『影と陰』イアン・ランキン著
(ハヤカワ・ミステリ文庫 2006年訳)


Fi2577499_0e ホームレスの若者たちに不法占拠されている荒んだ公営団地の一室で、麻薬中毒の青年の死体が見つかる。いったんは薬物注射の分量を誤ってのショック死で処理されそうになるが、その死体が十字架に磔になったような姿勢で横たわり、周囲にロウソクが置かれ、壁にはペンタグラムが描かれていたことから、リーバスはカルト宗教がらみの犯罪を疑う…。


最近のリーバス・シリーズと比べると、リーバスが家で聴くのは70年代ロックではなくてジャズだったりなど、そのキャラクターがまだ定まりきらず、イアン・ランキンの文も最初のほうは多少ぎこちなく感じてしまう。
でも、中盤あたりからぐんぐん面白くなってきた。地元の有力者が絡む闇の真相に切り込んでいくという小説のスタイルは今と変わりないが、このくらいの小説の長さではまだ物足りない。シリーズを重ねるにつれ、長編になっていったのは、
複雑な背景をもった社会的事件に説得力をもたせるための必然だったのだなあと納得!

のちに主要登場人物となるシボーン・クラーク刑事はまだ登場しておらず、若きブライアン・ホームズ刑事がリーバスの“靴”として活躍。このホームズとリーバスのキャラクターの対比が、小説に深みを加える。その後の巻でホームズが下した決断を知っているとますます…。
イアン・ランキンの小説の常連人物たちはホント、皆それぞれが個性的で、人間味があって魅力的!


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コメント

はじめまして。私が選ぶ一言は「助けて!お巡りさん、助けて!」でしょうか。このギャグ、使ってみたい。しまった、知り合いに警察官がいなかった。私も前半部分には、ややぎこちなさを感じましたが、ラストの終わり方がとてもリーバスシリーズらしくて大満足でした。

>くろにゃんこさん初めまして。URLを辿って、思い出した!先日、検索してブログを拝見させていただいたんだった。リーバスシリーズの好きな方との初めての会話です。うれしい!警部の話すことには、しょっちゅうニヤリとしてますよ。私はようやく翻訳ものの最新刊まで追いつきまして、次が楽しみで仕方ないです。

>くろにゃんこさんもしかしてTBしていただきました?どうもうまくいっていないようで・・・。こっちの調子が悪かったらすみません。

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