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2006年4月10日 (月)

唯一の味方はチョコレート。

リーバス警部シリーズの第12作。

『滝』イアン・ランキン著
(ハヤカワ・ミステリ 2002年邦訳)

Fi2466265_0e 銀行家の娘が失踪。しかし身代金の要求はなく、娘のボーイフレンドに殺しの容疑がかかるが、証拠がない。そうこうしているうちに、娘の実家の近くの小さな滝から人形を納めた棺が見つかり、リーバス警部は過去にも、行方不明者が出た直後に同様の棺が見つかっているケースがいくつかあることを突き止める。一方で同僚のクラーク刑事は、娘のパソコンメールの記録から、彼女がクイズマスターという謎の人とネットゲームに興じていたことを知り、その正体に近づこうと試みる…。


19世紀前半に世間を騒がせた死体泥棒のバークとヘアのコンビ、エジンバラ近郊のアーサーズシートと呼ばれる丘で見つかった17個の人形の棺、さらに1996年になぜかスコットランドで死体となって見つかったフランスの銀行行員の息子の事件という、いずれも実際の出来事からヒントを得て書かれた本作。
なんだかますますリーバス警部よりも、弟子の女性刑事シボーン・クラークの活躍が目立ってきたなぁ・・・。物語の内容も事件解決より、警察組織の人間模様のほうが印象に残った。

同性として尊敬するジル・テンプラー主任警視と同じ出世街道を選ぶか、同じ署内に二人はいらないと評される警部止まりの一匹狼リーバスと同じ道を行くか、シボーンの決断が、この作品のもう一つのテーマになっていた。リーバスの心の拠り所は酒なんだけど、シボーンの場合はチョコレートか? グラント、エレン、エリックという仲間の刑事たちのキャラの違いもはっきりしてきて、次作も楽しみだー。


ところで、最初のほうで、帰宅したリーバスが今日はゆっくり湯につかりたいと、バスタブに食器用洗剤を注ぎ込むシーンが出てくる。子供の頃、サッカー競技場から泥だらけになって帰ってくると、母親が食器用洗剤入りの熱い風呂を用意してくれたという。泡石鹸が買えないほど貧乏だったわけではないが、「あんなもの、食器用洗剤にびっくりするような高い値段をつけてあるだけよ」と母は言っていたと…。
えっ、えーーーっ! 確かにケチらず注げてたっぷり泡も立ちそうだけどさ、試してみる勇気はない…。
そういえば、私が子供の時代は、野菜や果物も食器用洗剤で洗っていたっけ。特にブドウ。必ず洗剤で洗って食べてたはずだよ、農薬が危ないとかいって。


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コメント

イギリス人は洗剤で洗った食器をすすがない、と聞いたことがあります。だから濡れた皿は七色に光る、とか。それはそれで美しいかと。

>hnyさんそういえば、欧米の映画見てると、風呂上がりの泡も洗い流さずタオルでふき取るだけだったりしますね。何でも真水ですすがないと気が済まないのは日本人ならではかな。

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