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2005年10月 3日 (月)

農家の嫁にしては美しすぎ?

国立フィルムセンターで10月いっぱいまで開催中の成瀬巳喜男監督生誕100年特集を鑑賞2回目。東京近郊の農村を舞台に、近代化による日本の農業の衰退と、それによって崩壊する農家のしきたりなどをからめた人間ドラマ。

「鰯雲」(1958年 日本)
★★★★

農家の嫁である八重(淡島千景)は戦争未亡人で、姑のいびりに耐えながら、一人で農業を切り盛りし、一人息子を養っている。耕耘機を導入したりして進歩的な面をもつ八重は、新聞社の取材をきっかけにその記者(木村功)とやがて不倫の関係に…。一方、八重の実家は昔は多くの小作人を抱えていた大農家だったが、今は長男(小林桂樹)の嫁取りにも苦労。次男や三男は家を出ようとするが、一家の長である八重の兄(中村鴈治郎)はすべてを自分の思うままに仕切ろうとし、家族がぎくしゃくし始める…。

一緒に見た友人によると、成瀬監督作品では珍しく、ロケーションを多用した映画ということ。昭和半ばの日本の田園風景を、カラーのワイドスクリーンで見せられると懐かしさもひとしおだ。自分が生まれるより少し前の時代だが、自分が生まれ育った農村はこの映画の舞台よりもっと田舎なので、時差が生じて、ちょうど自分が子供の頃の風景と重なる。加えて、映画に登場する農家の人たちの古いものの考えた方が、父方の祖父母や本家の伯父伯母が言っていたこと、分家の嫁として母がときどきこぼしていたグチを思い出させ、これまた懐かしかった。

で、本当はこんなところに感心する映画ではないと思うのだが、時代を隔てて見ると、そういうところにどうしても目が行ってしまうわけで、映画はいろんな意味で文化遺産であるんですね。
息子を独立させるために、土地を売らざるを得なかった父の無念さは辛うじて自分にも分かる。百姓の子孫だもの。
あと、この監督さんは女性の描き方がとても上手いと思う。ラストシーンはやるせなくも、清々しかったぜ・・・。

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コメント

私フィルムセンター行ったことなくて…すいてるのかと思ってたけど500円?そりゃ混むよね~前に「放浪記」見てデコさん天才!て思ったの。そしてBS24作品中未見3倍6本のビデオが残った!国際的評価もんの代表作「浮雲」から見たけど私にとってはワーストになるかもなダラダラ不倫。まだ生きんの?ええかげん死ぬなり妻殺しを依頼するなりしてみなはれってなもんだ!生きざまが見えてくるって草笛光子の解説なんだけど、理解拒否です。逆に断然おもしろかったのがホステスはつらいよ!「女が階段を上る時」何でもない普通のセリフ回しなのに何度見ててもおもしろい感じ。デコさんて仲代や加山雄三年下男に言い寄られるのが合ってるみたい。原節子さんみたいな美人女優でないのが返ってリアルでぐっとくる。それでも、おハイソ&ビンボにぶすに美人、何でも演じてる感じなのがやっぱスゴイ!

だいたいBSでやってくれちゃったけど、行くとしたらそこからもれてる明日の「ひき逃げ!」って凄いタイトルじゃん?犯人の重役夫人司葉子の家に家政婦として入る被害者の母親高峰秀子が、監督との最後のコンビ作品とのこと。すさまじいバトルが見れそうだけど、ヒカゲさんはもういないのか…やっぱりルパンでも見に行こうかな~そりゃ何たってエヴァ・グリーンが出てるもんですから…ということでサハラディーン陛下にヨロシク!

>ぱぴよんさんフィルムセンター、平日の昼間でも結構混でそうだよ。特集内容によるだろうけどね。今年はいろんな監督の生誕100年記念が続いていて余計混んでいるみたい。高峰秀子特集も今年やってたけど、これは本当に激混みだったらしい。大女優なんだね。昔の映画をあまり観たことないし、この辺りは今ではレンタルビデオ店でもあまり見かけないので、BBSで見たかったなあ。うちはなぜか突然にスカパーも受信不能になってしまって、しばらくテレビで映画は観られません・・・。

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