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2005年9月12日 (月)

男がいちばん上等の背広を着る時。

エジンバラを舞台としたジョン・リーバス警部シリーズは、今年初めて翻訳出版された1作目で、すでに大ファンに。2作目の登場を待ちきれず、既刊の7作目に手を出してしまった。一度惚れ込むと盲目状態に陥りやすいタチなのかもしれないけど、これも面白い。そして自分流を貫くリーバスが、いかしてる!

『血の流れるままに』イアン・ランキン著
(ハヤカワ・ミステリ 1999年邦訳)

Fi1839738_0e 市長の娘が誘拐され、その犯人が乗っていると思われる車を追跡するリーバス警部。追いつめてみるとそれは2人の少年で、あっさりと橋の上から投身自殺してしまった。それも互いに抱き合うようにして、顔にはうっすら笑みも浮かべて。それから間もなく、刑務所から出所したばかりの男が、ある区議員の目の前で銃による自殺を図る…。

【ネタばれ注意】
ここまでのあらすじでは、あとの展開がちょっと予想つかない。やがて殺人事件も発生し、リーバスはこれらの事件の背景に、スコットランドの社会・政治・経済を巻き込んでの大きな汚職事件があることを一人で突き止めるんだけど、スコットランドの将来のために、一連の事件には目をつむることを、各方面から強要されてしまう。確かにその事件は闇に葬りさることがベストのように思える。なんともやりきれない気持ちではあるが、ここで物語が終わったとしても納得していただろう。
しかし、リーバスはすべてを諦めたわけじゃなかった! 結末は人間臭い執念が生んだ、彼なりの裁きにニヤリとさせられる。てっきり最終章ではやけ酒飲んで、何日も酔いつぶれていると思ったのに。スカッとさせてくれてありがとう、リーバス。ますます惚れたよ。

ところで、警部は大のローリング・ストーンズ好き(作者もかな?)。原題の「LET IT BLEED」は、ストーンズのアルバム名からいただいたもの。次の8作目のタイトルは『黒と青』。手元にあるけど、もったいないからすぐには読みません。

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