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2005年3月 6日 (日)

妹が消えてぼくは狼少年になった。

『もつれ』ピーター・ムーア・スミス著

子供の頃から勉強もスポーツも優秀で、そのうえハンサムという
脳外科医の兄と、 統合失調症にかかり職にもつけない弟。
彼らには20年前に7歳で失踪し、行方不明のままの妹がいる。

物語の主人公は、パイロットという名をもつ弟のほうで、
彼が精神的に病んだのは、妹の失踪がきっかけ。
しかし、いったんは落ち着いていた症状が、母親の病気をめぐって
兄との関係がぎくしゃくしはじめるとともに悪化する。
そして、パイロットは病院で出会った女性サイコロジストに
自分は妹を誘拐した犯人を実は知っていると打ち明ける……。

語り手の「ぼく」が精神を病んでいるという設定なので、
何が現実に起きたことで何が幻視なのかわからない。
嘘をついているのは誰か、推理しながら読んでいても
途中で何度か目くらましが入って混乱する。そこが面白い。

妹が失踪しなければならなかった理由が、あまりに理不尽。
それに、終わりのほうで主人公じゃない人物が一人称で語る章を
混ぜたりするのは、それほど意味があるとは思わなかった。
けど、後味は悪くない。この作者の作風もけっこう好き。
デビュー作らしいので、次も期待します。



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コメント

面白そう。。。ですね。読んでみようかな。映画のキャストがすでに浮かんできそう。誰という訳ではないのですが、はっきりとした人間設定がボクの好みなものでして。。。

>roadkingさん私もよく勝手にキャスティングしながら読んだりするのですが、この小説の弟役はかなり演技の上手い人でないと無理そうですよ。

どうやら映画化の話が進んでいるようですよ!

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