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2005年1月

2005年1月30日 (日)

またしてもヴィクトリア朝ですが。

メインタイトルにひかれて単行本を買ってしまった。
これも昨年の翻訳ベストミステリーに選ばれていた1冊。
正確にはタイムトラベラーもののSF小説で、
ふだん読まないから知らなかったけど、人気のある作家らしい。
舞台がロンドンなので英国人作家と思っていたら、米国の人だった。

『 犬は勘定に入れません
 あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 』コニー・ウィリス著


時は西暦2067年。タイムトラベルの技術はすでにそれより40年ほど前に
多国籍企業によってほぼ完成している。
しかし、過去からは塵や空気以外、何も持ち出せないことが分かってしまい、
(なぜならその後の歴史に齟齬が生じてしまうから)
以来、タイムトラベルはお金にならない研究として、企業からはそっぽを向かれ、
酔狂な個人の資金援助に頼って、大学の研究室で続けられているのだった。

ロンドンでは、アメリカ人資産家のレイディ・シュラプネルが、
金にものを言わせ、第二次世界大戦で焼失したコヴェントリー大聖堂の
再建計画を自ら陣頭に立って推進中。これがまたえらく人使いが荒い。
主人公であるオックスフォード大学の史学部学生ネッド・ヘンリーは
その彼女の命令で、“主教の鳥株”と呼ばれる聖堂の花瓶を探し、
過去と現代を行ったり来たりさせられる……。


と、まあ(出だしは)そのような粗筋なのですが、
SFにとらわれることなく、単純にユーモア小説として楽しめました。
ヒューゴー賞、ローカス賞、クルト・ラスヴィッツ賞、イグノトゥス賞など、
さすが世界各地でさまざまな賞に輝いているだけあって、面白いです。
西洋史に詳しかったりするとますます楽しいんだろうなぁ・・。

主たるタイムトリップ先が19世紀のヴィクトリア朝で、
そのシーンがとりわけおかしい!
登場人物それぞれ個性があって生き生きと描かれているのがいいです。
しかし、人間以上に魅力的だったのが、
主人公が一緒にボートで旅をすることになるブルドッグ犬のシリルと、
貴族令嬢の飼い猫であるプリンセス・アージュマンド。
これぞまさに名脇役!
この犬猫2匹の登場場面は、
令嬢でなくても「かあいい」と黄色いプチ悲鳴を上げてしまいます(心の中で)。

主人公たちの時代、つまり2067年には、犬や猫は伝染病によって
絶滅動物になってしまっているという背景が効いてます。

SF、ミステリー、ユーモア、冒険もの、歴史もの、恋愛もの、動物ものなど、
さまざまな要素をもった、読み応えある小説でした。
本のタイトルは、ジェローム・K・ジェローム著『ボートの三人男』の
副題からいただいたものだそう。これはこれですごく面白いらしい。
さっそくショッピングカートに突っ込みます。



2005年1月29日 (土)

白くて丸い、何か。。。

出張で関西方面に行ってきました。
2日目の目的地に宿は見当たらなかったので、
奈良県の五条駅近くの旅館を探して宿泊。
見知らぬ地方の小都市は、暗くなってから一人で到着すると、
商店や普通の飲食店などはとっくにシャッターが降ろされ、
街灯も暗く感じられて、とてもさみしいものがあります。

五条(五條)の駅前には宿場町のなごりか、
古い旅館が連なっていました。
写真の旅館(朝に撮影)はもうやっていないようです。
女一人で入れそうな飲食店は近くになさそうなので、
駅に戻ってキヨスクで「柿の葉寿司」の夕食に買い求め、
予約した宿にチェックインしました。



ここも古い木造旅館。
案の定、平日の宿泊客は自分一人のようでした。
ほかに姿は見なかったけど長期滞在者が何名か・・。
工事関係者でしょうか。
地方の宿は短期の寮替わりに使われることが多いようです。
部屋に入ったら、お布団がアンカで温められていました。
うれしい心遣いです。



上の写真と連続して撮った写真なんだけど、
白くて丸いものが3つほど、フワフワ漂ってる?
なんだろう、これは。。。



翌日は和歌山のとある町へ。
JR駅の、風雨にさらされた無防備な切符販売機が珍しくて
写真撮りました。



失業率は減っているらしいが…。

ここ数日、気分、塞ぎがち。
自分の仕事が大幅に減る気配が・・・。
小さな職場なので、いったん仕事が切れたら、
次の仕事が来るのを待っている余裕はなく、たぶん首切られる。
仕事を取ってくる営業担当ではなく、自分がお払い箱というのは、
少々納得いかない。ミスやクレームはもらってないし・・・。
でももういい加減、今の仕事には行き詰まって意欲なくしてるし、
昇級だってずっとないわけだから、
辞めろと言われたら、即座に辞めます!!!
って、まだリストラを仄めかされてもいないわけだけど(^_^;)

正直こわいなぁ。
面倒だなぁ、履歴書を書くの。
正しい生年月日すら覚えてないよ。
あ、そうそう、それと、本籍地はどこと書けばいいのだろう。
自分の田舎、今はまだ〇〇県なんだけど、
市町村合併で近々△△県になるんだな・・・。

2005年1月23日 (日)

私家版・元気になる音 その16

ベースの奏でるラインが印象的。そういう曲に弱いみたいです。
トロンボーン、ピアノとソロが続いた後に、
ふてぶてしく大きなノリで入ってくるジョージ・アダムスの
真っ黒なテナーサックス。
テーマを少しなぞった後にいきなりフラジオ音炸裂! 
ここは何度聴いても鳥肌もの!


George Adams-Dannie Richmondの“Joobubie”

1980年録音のジョージ・アダムス&ダニー・リッチモンド
『ハンド・トゥ・ハンド』に収められている曲。
自分がジャズをちゃんと聴いていたのは1970年代後半から
80年代前半にかけてなので、思い入れのある曲を選ぶとなると
どうしてもこの頃のジャズが中心に。偏ってます…。

アダムスは当時、最も勢いのあったサックス奏者の一人。
チャールズ・ミンガスやギル・エバンス・オーケストラなどでの経歴は語られるのに、
それ以前にファットバック・バンドの初期メンバーであったことは
余り語られません。内緒にしていたみたいです(ウソ)。

アルバムのメンツはほかに、ジミー・ネッパー(tb)、ヒュー・ローソン(p)、
マイク・リッチモンド(b)。収録されている4曲ともメンバーのオリジナル。
これが、どれも粒が立っていて、良いのです!
アルバム全曲(たった4曲だけど)好きというのは希少品です。

ジャズに限らず、広くファンキーな音楽が好きな人にアピールしそうな
雰囲気があります。フロントがテナーとトロンボーンの2管であるせいかも。
聴き直してみて、ジャズをやっていた頃のクルセイダーズを思い浮かべました。
アダムスのサックスは真っ黒黒のコブシの利いたテキサス風だし、
そんなに的ハズレな連想ではないと思います。
もちろん、アダムスはウィルトン・フェルダーよりずっと凶暴だが…。

この前後に録音されたジョージ・アダムス&ドン・ピューレン・カルテット
のアルバム (w/ダニー・リッチモンド、キャメロン・ブラウン)も良いです。
『アース・ビームス』とか『ドント・ルーズ・コントロール』とか。
鍵盤の上を滑走しまくるピューレンのピアノにもしびれます。
ダニー・リッチモンドやピューレンと一緒に
ゴリゴリ吹きまくるアダムスが好きだー!



このLPジャケ、ブラザーな表も良いけど、
裏でメンバーが同じポーズを決めてるのにもニンマリだ。
特に悪人顔のダニー・リッチモンドがす・て・き。
アダムスは92年に51歳で亡くなりました。
この文章を書くために調べていたらリッチモンドも88年に、
おまけにピューレンも95年に亡くなっていました…。


CDは在庫切れのようです。ミンガスダイナスティ(グループ)の
アルバムとともに再発してくれー。



2005年1月22日 (土)

教訓:殺人の直後に女性をベッドに連れ込まない

ダイヤモンド警視シリーズの第6弾。
翻訳単行本が出てから5年ぶりにようやく文庫化。

『地下墓地』ピーター・ラヴゼイ著

このシリーズの舞台はイギリスの観光地バース。
今回は古代遺跡のローマ浴場の地下室から白骨化した人の手が見つかり、
捜査の途中で、この場所には19世紀には『フランケンシュタイン』の
作者メアリ・シェリーの住居があった事実が判明。
それと並行して『フランケンシュタイン』の場面を描いたウィリアム・
ブレイク作と思われる絵を取引しようとしていた女性骨董商が殺される。
はたして、この2つの事件の関係はいかに?

ユーモアを交えたラヴゼイの小説は好きだが、これは可もなく不可もなく。
ダイヤモンド警視が、昔はヘビメタ・バンド「モーターヘッド」と
「ブラックサバス」の大ファンだったことが判明。
禿頭で中年太り、性格は短気すぎて部下からは煙たがられている警視だが、
奥さんのステフからはとても愛されているのだ。



『パーフェクト・マッチ』ジル・マゴーン著

ロイドとジュディ、男性警部と女性刑事のコンビが活躍する
英国本格ミステリーシリーズの1作目。 作家本人のデビュー作でもある。
翻訳出版は1997年。その初版が書店にそのままあったということは、
売れてないのね…。

莫大な遺産を相続したばかりの未亡人女性が湖畔で絞殺死体となって見つかり、
捜査の中で、犯人はその女性の関係者数名に絞られていく。
こういうのをフーダニットと言うんだっけ?
真犯人の意外性も面白かったが、
離婚歴のある男性警部と夫のいる女性刑事の恋愛めいたものが
人物背景も心理描写も中途半端のまま終わるので、気になる。
ぜひ次も読んでみよう。

マゴーンは以前に単発作品の『騙し絵の檻』を読んでいるのだが
どんな話だったかさっぱり思い出せず。
評判になったミステリーなので、面白かったと思うのだけど…。


自分の物忘れのひどさを思い知ったのは20代初めの頃。
友人と話していて「そんなことあったっけ?」と聞き返すことしばしばだ。
とっくにあきらめの境地のつもりだったが、寂しいといえば寂しい。
記憶の蓄積が少なすぎるのではなかろうか、良いことも悪いことも。
いまだ刹那的に生きているのは、そのせいもあるのか?
…などと考え込んでしまった、寒くて外出する気にならない休日の午後でした。



2005年1月20日 (木)

あー面白かった!「富豪刑事」

高価な絵画を盗まれないために、もっと高価な絵を何枚も購入して
並べておけば犯人は迷うであろうって?
ルーブルにあるモナリザは実は贋作で、本物のモナリザの絵は、
お嬢様が子供の頃にヒゲを書き入れてダメにしてしまったって?

天然おとぼけ顔のお嬢様ったらもう、もう、
やることなすこと、非常識すぎ!
深田恭子、とってもハマリ役ではないでしょうか。

事件が解決するや、訳知り顔で、犯人に見当違いな説教を浴びせ、
とっとと一人去っていくお嬢様には、涙が出るほど笑いました!

真面目に推理なんかしながら見たら脱力しますね。
こういうバカバカしいの大好き。
笑いの感触としては、アダム・サンドラーなんかのコメディーに近いかも。
面白いか面白くないかは、意見の分かれるところでしょう。
ここまでドラマ性をおざなりにされてしまうと(笑)

劇中に使われるテーマ曲が別のドラマにそっくりなところがつくづく惜しい。

2005年1月17日 (月)

私家版・元気になる音 その15

リトル・ビーヴァーつながりで、彼も参加している
ジョス・ストーンの1stアルバム『The Soul Sessions』から。
プロデュースで参加しているベティ・ライトをはじめ、
ほかの参加ミュージシャンも、
前項のビーヴァーのアルバムとかぶっています。
ジョスの去年出た2ndは、ヒットした1曲以外、
まだ聴いてません。そのうち買おう…。


Joss Stoneの“Super Duper Love(Are You Diggin On Me?)”

へたうまなビーヴァーのギターで始まるこの曲は、
ウーウーウーって歌うとこからのブリッジ部分が好きだーー。

アルバムが出たばかりの頃に、ラジオで特集していた。
「これはこれは、またオーソドックスな南部系の若いソウルシンガーが
登場したものだ」と思いながら聴いていたら、
ラジオのDJが「イギリスのシンガーです」と言うものだから、意外!
おまけに「白人です」と言うから、
さらに「録音当時は16歳」なんて言うものだから、ひっくり返ったよ!

アルバムを通して聴くと、やっぱり青臭いところもあるのだけど、
これだけセンス良く歌えたら大したもの。曲の流れもいい感じ。
全曲カバー曲で、それも往年の人たちをフューチャーしつつ
アルバム出せちゃうのは、イギリス人ならではかな?
アメリカでは新人がこういうやり方で表舞台に登場してくるのは
難しいのではないかと思う。

3曲目の「Fell In Love With A Boy」もアレンジを含め、
もろタイプだったりするのだが、
実は、このアルバムを買う決め手になったのは、
6曲目に入っている「Some Kind Of Wonderful」。
オリジナルはドリフターズだけど、
自分の世代で「サム・カインド・オブ・ワンダフル」といったら、
グランド・ファンク・レイルロードよ!

ラジオからジョスが歌うこの曲が流れてきた途端に懐かしくなって、
買いに走りました。



2005年1月16日 (日)

私家版・魅惑のエロサウンド その10

エロさを醸すギターといったら、
やっぱりセミアコだと思うんですよ。
その例でこの人を出すわけではないんだけど、
哀愁あるラテン調の曲にセミアコのカッティングの
組み合わせって、たまらないんだわ。

Little Beaverの“Party Down”

1974年のヒット曲です。
リトル・ビーヴァー(ウィリー・ヘイル)は
セッション・ギタリストとして売れっ子だったらしいので、
歌はあまり上手くない。
少なくともジョージ・ベンソンほどにはぜんぜん上手くない。
でも、声が渋甘だし(・・・ほかによい表現が浮かばず。
リック・ジェームスをメローにした感じっす)
なんといってもこの曲の雰囲気が好きだから、いいの。
それだけで満足です。

収録アルバム名も『パーティー・ダウン』。
キーボードでラティモアとティミー・トーマスが参加してます。
コーラスでベティ・ライト。
彼女の「クリーン・アップ・ウーマン」でイントロのギターをやっているのが
リトル・ビーヴァーです。
あと、このアルバムでは1曲だけ、ジャコ・パストリアスが参加してます。
一聴すれば、どの曲だかはすぐ分かる!
正確無比、いかにもジャコらしい圧倒的な存在感。
クレジットには入っていないので、最初はジャコとは知らなかったけど、
その曲のベースの音だけはしっかり印象に残ってました。



2005年1月15日 (土)

初回はだいたいこんなもの…。

やばいです「ごくせん」
・・・生徒の顔の区別がつかなーいヽ(・∀・` )ノ
ホストクラブですか?

木曜日は「富豪刑事」を見ました。
「たった5億円ぽっちのお金のために?」との予告のセリフにつられて。
B級だろうC級だろうと、笑えるドラマにはとことん甘いです。
自分が笑えれば何でもオーケーよ♪
主人公が富豪になったのは、祖父が若い頃に相当悪いことをして稼いだから
というのが気になって、来週もチェックです。

その後で「優しい時間」も試しに見てみるつもりでしたが、
ニューズステーションの最初のニュースが見逃せず、
チャンネルを変えて見始めた頃には、何がなんだかさっぱりで、
さっそくリタイアしました。

今期ドラマは「ごくせん」と「富豪刑事」を見て、
火曜日の「みんな昔は子供だった」はとりあえず様子見
というところに落ち着きました。

私家版・元気になる音 その14

ジョルジ・ベンジョール(旧名ジョルジ・ベン)といったら
セルジオ・メンデスがカバーした「Mas, Que Nada」と、
ロッド・スチュワートが「アイム・セクシー」で
うっかりパクってしまった「Taj Mahal」という曲が有名。

時おり裏声にひっくり返るへなへなした声が独特です。
どことなく日本の民謡(きこりの歌とか舟歌とか)の歌い方にも共通する
ネイティブな響きは、いったんハマると味わい深いです。
哀愁を帯びたベンの声に、麻薬のようなノリのリズム、
さらに、何度も繰り返されるバカみたいに単純なフレーズがくせもので、
一度聴くと頭から離れなくなり、つい口ずさんでしまいます。
これぞジョルジ・ベン最大の魅力かもしれません。


Jorge Benの“Pais Tropical”

この曲もすごくポップです。
特に早口で歌うところや、リズムが変化するところが軽やかで楽しい。
ベンはブラジル音楽の中でもジャンルを超越した音楽を古くからやってる人なので、
サンバを基調にしながら、ふだんは英語圏の音楽しか聴かない私なんかも
すんなりと馴染めて聴きやすいのが特徴といえます。

歌詞を見るとサッカーにまつわる曲がけっこうあります。さすがブラジル! 
というか、若い頃はリオの「フラメンゴ」ジュニオール所属の選手でもあったそうです。
実際、ベンの音楽の躍動感は、巧いサッカーの試合を観ているときに感じるそれに
とても近いと思うのです(先入観がそうさせているのかも)。

70年代半ばからはかなりアフロファンク色の強いアルバムを出したりと、
時代によってアレンジを変えながら、
オハコの曲は何度も録音されなおしていたりして、ややこしいんです。
この曲もいくつかバージョンがあるようですが、
普遍的な魅力があるのは、やはりアコースティックな初期のほうの録音かな。


写真は『Puro Suingue』。1963年から76年までのベストです。
原盤は14曲入りだけど、日本盤では「Pais Tropical」を含む
6曲が追加されていてずいぶんお得になってます。
名曲マシュケナダを作った人ですから、
「Que Maravilha」のようなメロの美しいスロー曲もよいのです。
この時代以降の曲では、「(Menino)Jesus De Praga」が大好き!



2005年1月13日 (木)

マダムやらせたら最強でしょう。

連休に「恍惚」(2003年 フランス)を観る。

夫(ジェラール・ドパルデュー)が出張先で浮気していることに
気付いてしまった妻(ファニー・アルダン)が、
娼婦(エマニュエル・ベアール)を雇って、夫を誘惑させ、
その後の進展を逐一報告させる…。
原題は「ナタリー…」。マダムが娼婦につけた名前です。

どこにでもあると思われる中高年夫婦の危機と、
二人の女性 (対照的な世界に住む)の心の変化を静かに追った、
落ち着いたタッチの映画でした。
女同志のもっと倒錯した関係を予測していたら、
そうしたことを具体的に示すようなセリフは一切なく、
普通にエッチなシーンなども一切なく、
娼婦から、夫との淫らな行為を聞かされるマダムが
苦悩しながらも、少しずつ女を取り戻していくに対して、
娼婦は孤独感を深めていくように見えるのが印象的でした。

たぶんアルダンやベアールのファン以外には退屈かもしれない映画。
この二人の魅力がすべてとも言っていいような…。
私自身はファニー・アルダンの、特にあのパーツが大きな顔が
大好きなので、この映画では、特に冒頭の夫の誕生パーティーのシーンで、
客を接待するアルダンの表情と姿勢の美しさにはほれぼれしました。
ずいぶん年を取ったけど、
自分も並行して年を取っているので、ずっと憧れていられるお方です。

ベアールはベアールでまた別の魅力。
男顔アルダンとは対照的な容貌だが、この人も知的セクシーです。
40歳近いけど、役柄的には20代半ばの設定だったと思う。若い…。



2005年1月10日 (月)

きちんと「お別れ」は必要なのだろう。

「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」(2002年 アイルランド/イギリス)
をDVD鑑賞。

職にあぶれアイルランドからニューヨークに移り住んだ一家の話。
親も子も癒し去ることのできない同じ悲しみを抱えている。
貧しい生活の中で、ときに親は感情を爆発させそうになりながら、
子を思って明るく装い、子は子で親を気遣い健気にふるまう…。

ジム・シェリダン監督の半自伝的映画とのこと。
テーマのはっきりした、かつ抑えの効いた、普通に良い映画だった。
自分の経験にダブらせて観る人と、そうでない人とでは
感じ方も、この映画のもつ意味もまったく違ってくる作品。

アパート隣人の画家として登場するアフリカンの役割が、
やや紋切り型かとも思ったけど、その役割にふさわしい雰囲気をもっていた。
母役のサマンサ・モートンは途中で妊娠するのだが、
あのお腹は本物みたいだったなあ。どうやって撮ったのだろう。

小森のおばちゃま。95歳でしたか・・・大往生ですね。

今年はドラマ、見るぞー!

昨日は「義経」の1回目と「タイガー&ドラゴン」。

大河ドラマ「義経」は冒頭で、おおぉー加藤雅也も出るんだぁああーーーと思ったら、
あっさり死んでしまった…。常盤役の稲森いずみが美しかった。
オープニングテーマ曲がいい感じ。

クドカンの単発ドラマ「タイガー&ドラゴン」は、
女(伊東美咲)にもてあそばれ、のちに「あーあの、AV男優みたいな筋肉バカ?」
といわれてしまうヤクザ役で北村一輝が出演。
取り立てて目新しい役ではなくて、これまた、もったいない!
もっと複雑な役じゃないと、つまんね。
ドラマ自体は、小ネタを含め、とても面白かった。
阿部サダヲより尾美としのり。

2005年1月 9日 (日)

「なぜ虐める?」「それが私のキャラですから」

レンタルビデオ店に行ったら、念願の「ニモ」がようやく旧作扱いに。
でも、すでに観る気が失せている…。
中身は変わらないのに、気分的には旬があります、映画も。

ところで、市販のビデオとDVDとでは価格がずいぶん違うけど、
レンタル専用の場合は、仕入れ価格にあまり違いはないのかなあ。
DVDに移行したからといって、レンタル代は安くならないのね。
…と思いつつも、「ニモ」の教訓を踏まえ、いつもは借りない新作借りました。


「ヴァン・ヘルシング」(2004年 米)

スティーヴン・ソマーズ監督好きです。特に「ハムナプトラ」。
見せ場だらけで胃もたれしてきそうだけど、
監督自身が、楽しむことに関しては一切妥協をせず、
金使いも体力も半端じゃないというのが、むしろ好ましく感じてしまう。

映画の内容は、ハムナプトラシリーズと同じものを、
ドラキュラ・フランケンシュタイン・狼男などの有名モンスターが登場する
ゴシックものでやってみたという印象です。
19世紀のバチカンにも、007シリーズのM16みたいな機関があって、
ヒュー・ジャックマン演じるモンスター退治男ヴァン・ヘルシングは、
そこから最新武器をもたされ、派遣される設定になっているのが楽しいです。

悪玉のドラキュラとその3人の妻が、コミカルに描かれているのも好みです。
美しくめかし込んだ妻たちが、顔を充血させながら、
天井からぶらさがってるんだもん、笑うよー。

しかし、ドラキュラ一族一挙撲滅があまりに都合が良すぎるのと
ヒロインの運命のもっていき方が自分には納得いかなかったな。
というか、ラストシーンが何を伝えていたのかさっぱり。
これ絶対、ラストは2つの案があったと思うけど、どうしてこっちにしたのかな。

主人公は過去の記憶をなくした男ということになっているのだけど、
それに何の意味があったのかも、理解できず…。
また続編を作るつもりかもしれませんが。

ヒロインの兄役のウィル・ケンプは面白みのない役。
この人、1、2年前にやっていたGAPのコマーシャルがセクシーだった。
(最近のにもちらっと出てたけど)
本業はバレエダンサーなんだし、もっと色っぽい役なら良かったのに。

2005年1月 5日 (水)

ああ、モード! おお、モード!(悶絶)

このミスとIN★POCKETで年間1位、文春では2位に選ばれていた。
つまり『ダ・ヴィンチ…』と並ぶ昨年の海外ミステリー話題作。

『荊の城』サラ・ウォーターズ著

舞台は19世紀のイギリス。
ロンドンの貧民窟で泥棒一家に育てられた孤児スウと
郊外の古い城に幽閉されたままのやはり両親のいない令嬢モード。
年の違わないこの2人の女性の運命が、
スウがモードの財産略奪を目当てに侍女となって城に潜り込んだときから
大きく変わり始める…。


【ちょとネタバレ】

『荊の城』の特徴をひと言で表せば、ゴシック+〇〇〇。
前作の『半身』とまったく同じ…。
読みながら、作家自身の性的嗜好がそのまま作品に反映されているに違いない!
そう思わせてしまう点で、このサラ・ウォーターズという人は
すでに個性的な作家の地位を確立しているように思う。
なにやら文章からは、男性全般に対する嫌悪感まで伝わってきそうなんですが?

そこが個人的にはちょっと引っかかる。
〇〇〇といい、小説全体に漂うサドマゾ的な淫靡さといい、まったくそそられず。
というか、そういうものに興味があった年齢をとうに過ぎた凡人なので、
好きな作家・作品とも言い難い。

でも! 読ませるんです。面白かったです。
ディケンズの小説を参考にしたという
魑魅魍魎も跋扈しそうなビクトリア朝ロンドンの様子をはじめ、
さまざまな階級の人々の描写にも引き込まれます。
『半身』よりもこっち主人公スウのほうが断然魅力的だったし。
これはミステリー小説ではなく、〇〇〇版の純愛小説なんだ!
そう割り切って読むと、ラストも痛快です。
(翻訳も上手いのか、妙に説得力あり…)
その後のあんなことやこんなこと、想像してワクワクします!
(意に反して…)

昔の少し淫靡な少女マンガ、もしくはヅカファンなどにも
受けが良さそうなのですが、どうなのでしょう?
ポルノ風味が強すぎる?
繰り返し言うと、自分の好みからしたら、これを去年のベスト1にはしない…。
口直しに甘さの欠片もないオヤジ警視が活躍する推理小説が読みたくなりました。


※最大の面白ポイントをばらしちゃまずいってことで、伏せ字に訂正(1/5)



2005年1月 4日 (火)

新年おめでとう!


正月休みは、例年どおり実家で過ごしました。
それぞれ3つ4つ違いで、4人の姪っ子甥っ子がいるのですが、
この機を逃さないぞとばかり、存分にスキンシップです。
末っ子の3歳の姪は、騒がしい盛りで、
お正月のテレビはろくに見られないし、
つきまとわれてゆっくりトイレにも行けなかったりする。
お土産であげたクレヨンをさっそくボキボキ折ってくれちゃうし、
デジカメを奪われ、いろんなものの食べかすでベタベタにされたり、
座っているとよじ登られて、髪の毛むしられ、首の筋を痛めるし…。
でも、何をしてもされても、かわいすぎちゃって!(≧▽≦)

さすがに年長の中2の姪は、もうあまり気軽に触ることはできません。
たまに物やお年玉でご機嫌をとろうとするオババカ根性も
少しウザがられるようになってきたかな?
それでも、いちばん付き合いが長いので、
下の子供たちとは別のいとおしさというか、
自分の分身のように眺めているふしがあります。
間違ってるかな。大いに間違ってるね、きっと。

今回の帰省では、実家に置きっぱなしだった昔買ったレコードを
納屋から探し出し、宅配で持ち帰りました。
全部で50枚ほどだけど、枚数多いのが
レッド・ツェッペリンとローリング・ストーンズ。
ストーンズ、そんなに聴いていたのか、覚えがありませんのですが…。
マカロニウエスタンやジョン・バリーのサントラ曲集も
一瞬悩んで、やはり持ち帰ることにしました(*^_^*)

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